西国街道・有年峠「地域の歴史名所へ」住民ら整備
2023年09月16日
西国街道(旧山陽道)の難所として「西の箱根」とも呼ばれた西有年の「有年峠」を地域の歴史名所として活用しようと、地元自治会がボランティアで道の整備を行った。
歩行の支障となる倒木や石を撤去。今年度中にもルート図看板や道標を設置する計画で、来年には同峠を歩くウオーキングイベントの開催を目指す。
有年峠は西有年と上郡町梨ヶ原の区間約3キロの間にある。「本能寺の変」を知った羽柴秀吉の「中国大返し」や江戸時代の参勤交代も通ったとされ、交通の幹線を国道2号に譲った以降は往来が激減。近年は東西の峠の入り口に動物の移動を制限するゲートが設けられ、里山整備のときくらいしか人が立ち入らなくなっていた。
整備作業は今月3日にあり、「有年地区全体で取り組もう」との呼びかけで有年地区の全7自治会から計21人が参加。道をふさぐ倒木をチェーンソーで切断して取り除き、路面に転がる大きな石を道端に寄せるなどして、ルートの安全を確保した。
赤穂市文化財保護連絡員の話では、西国街道のほとんどの区間がアスファルトやコンクリートで舗装された中、有年峠の一帯はかつての面影や風情を残す数少ない場所だという。JR有年駅を出発して有年峠を通り三石駅まで歩く約14キロの道中には有年宿跡や「児島高徳義挙の碑」など史跡も数多く点在しており、今後は梨ヶ原地区の住民とも連携してウオーキングイベントの開催へ向けて取り組むという。
掲載紙面(PDF):
2023年9月16日号(2522号) 1面 (7,379,813byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
西国街道「有年峠」で行われた倒木除去作業
歩行の支障となる倒木や石を撤去。今年度中にもルート図看板や道標を設置する計画で、来年には同峠を歩くウオーキングイベントの開催を目指す。
有年峠は西有年と上郡町梨ヶ原の区間約3キロの間にある。「本能寺の変」を知った羽柴秀吉の「中国大返し」や江戸時代の参勤交代も通ったとされ、交通の幹線を国道2号に譲った以降は往来が激減。近年は東西の峠の入り口に動物の移動を制限するゲートが設けられ、里山整備のときくらいしか人が立ち入らなくなっていた。
整備作業は今月3日にあり、「有年地区全体で取り組もう」との呼びかけで有年地区の全7自治会から計21人が参加。道をふさぐ倒木をチェーンソーで切断して取り除き、路面に転がる大きな石を道端に寄せるなどして、ルートの安全を確保した。
赤穂市文化財保護連絡員の話では、西国街道のほとんどの区間がアスファルトやコンクリートで舗装された中、有年峠の一帯はかつての面影や風情を残す数少ない場所だという。JR有年駅を出発して有年峠を通り三石駅まで歩く約14キロの道中には有年宿跡や「児島高徳義挙の碑」など史跡も数多く点在しており、今後は梨ヶ原地区の住民とも連携してウオーキングイベントの開催へ向けて取り組むという。
ボランテイアで整備作業に参加したみなさん
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2023年9月16日号(2522号) 1面 (7,379,813byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
書道サークルの会員作品展 [ 文化・歴史 ] 2012年02月20日24日から市美術家連合会展 [ 文化・歴史 ] 2012年02月20日観客1000人が伝統芸能楽しむ [ 文化・歴史 ] 2012年02月19日市職員が御崎でサクラ植樹 [ ボランティア ] 2012年02月19日児童合唱団の定期演奏会 リングは“やさしさの証” [ ボランティア ] 2012年02月16日県下各地の伝統芸能が赤穂に 内蔵助切腹の地が特別公開 [ 文化・歴史 ] 2012年02月10日油彩画を市に寄贈 [ 文化・歴史 ] 2012年02月10日有年地区の歴史、民俗を学ぶ 坂越で手描き友禅の遺作展 [ 文化・歴史 ] 2012年02月09日姫路市美術展、赤穂から7人入賞入選 [ 文化・歴史 ] 2012年02月09日ペン画で描く坂越の町並み [ 文化・歴史 ] 2012年02月08日第9回五色かるた赤穂大会 絵手紙サークル一華会の作品展 [ 文化・歴史 ] 2012年02月03日
コメント
米寿を過ぎた高校同期の仲間数人と、西国街道を踏破しようと一昨年から歩き続けています。
現在、西に向かった旅も来月には、有年峠を越え三石に到着する計画になっています。
途中難所である有年峠越えの道を調査している最中に、貴紙の記事「西国街道・有年峠『地域の歴史名所へ』住民ら整備」(2023/09/16)をPC上で拝見し、背中を押されるような気がいたしました。
有年駅から三石まで約14〜5キロ、荒れ果てた(と想像される)道を、死に損ないの老人が歩いて大丈夫かと危惧していましたが、地元の方々のお力で、少なくとも「歩き難さ」は、解消されているものと一安心です。
後は、老人の足で「約15キロ」を歩き通すことの困難さを考え、3回に分割することで計画しています。
・第1回JR有年⇒折坂池(5.6キロ) 上組バス停から赤穂で帰宅
・第2回上記バス停⇒梨ケ原(4キロ登り勾配) 梨ケ原からバスで上郡
・第3回梨ケ原⇒三石(5.2キロ) JRで帰宅
因みに私たちの西国街道を歩く旅は、西宮から京都まで歩いて行こうということから始まりました。
公共交通機関を利用して出発地点まで行き、3〜4時間歩いた後、公共交通機関で帰宅する、という行程です。
一昨年には、京都羅城門までを8回に分けて完歩し、昨年夏には17回に分割し、西宮―姫路間を歩き通しました。現在、姫路-三石間を9回に分割し、歩いている途中です。
(次第に脱落者が増え、ついに独りになりましたが、取り敢えず、播磨国を脱出するまで頑張ります。)
道中、痛感したのは各地方自治体の歴史街道の取り扱いの違いです。
ある自治体では道路標識に「西国街道」の文字があり、別の自治体では道筋の要所々々に「西国街道」と彫られた自然石の道標があります。
一方、経路上に「西国街道」あるいは「旧山陽道」と記した表示が殆ど目に付かない自治体もあります。
人は荒れた道を避けます。逆に、人が通らないと道は荒れ果てます。人が通らないと道は消滅します。
道が消滅すれば歴史は忘れ去られます。歴史を忘れた国家は衰退します。
住民の方々が、道を整備し人の往来を保とうというウオーキングイベントを計画されているとか、大いに期待しています。
4 0
投稿:森 晃一 2024年04月21日9 1
投稿:高 2023年09月25日コメントを書く