「知恵と工夫で千種川を世界に誇れる川に」
2024年05月13日
豊かな自然を未来へ残そうと保全に取り組む住民団体「西はりまの自然をまもる会」(小河尚子会長)の創立10周年記念事業が11日にあり、「兵庫県立人と自然の博物館」の三橋弘宗・主任研究員(54)が「川の仕組みと自然再生」と題し、千種川の環境を守る価値や課題などを解説した。
生態学や河川環境学を専門とする三橋氏は、源流から河口部の干潟まで多種多様な生き物が生息する千種川の価値を強調。大規模改修や開発行為、化学物質の流入などによって河川環境が損なわれるリスクを指摘し、「いかに治水と利水、環境の調和と両立を実現するか」を課題に挙げた。
また、河口堰が生態系の支障になっていることに触れ、生き物が川を遡上しやすいように魚道の形状を工夫したり、人工的に淵と瀬を設けて生息しやすい環境を生み出した実例を紹介。「ちょっとした配慮で川は良くなっていく。知恵を絞ればできることはまだまだある。河口堰の課題を解消できれば、千種川は世界に誇れる川になる」と今後の河川整備のあり方にも言及した。
講演会は中広の赤穂化成ハーモニーホールであり、約100人が参加。牟礼正稔市長、梅田修作・上郡町長、長岡壮壽県議らが来賓として出席した。牟礼市長はあいさつで市内2か所で計画がある産業廃棄物最終処分場建設に触れ、「千種川と瀬戸内海の豊かな自然を阻害するもの」として改めて「計画反対」の立場を示した。
掲載紙面(PDF):
2024年6月1日号(2554号) 2面 (5,421,859byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
生態学や河川環境学を専門とする三橋氏は、源流から河口部の干潟まで多種多様な生き物が生息する千種川の価値を強調。大規模改修や開発行為、化学物質の流入などによって河川環境が損なわれるリスクを指摘し、「いかに治水と利水、環境の調和と両立を実現するか」を課題に挙げた。
また、河口堰が生態系の支障になっていることに触れ、生き物が川を遡上しやすいように魚道の形状を工夫したり、人工的に淵と瀬を設けて生息しやすい環境を生み出した実例を紹介。「ちょっとした配慮で川は良くなっていく。知恵を絞ればできることはまだまだある。河口堰の課題を解消できれば、千種川は世界に誇れる川になる」と今後の河川整備のあり方にも言及した。
講演会は中広の赤穂化成ハーモニーホールであり、約100人が参加。牟礼正稔市長、梅田修作・上郡町長、長岡壮壽県議らが来賓として出席した。牟礼市長はあいさつで市内2か所で計画がある産業廃棄物最終処分場建設に触れ、「千種川と瀬戸内海の豊かな自然を阻害するもの」として改めて「計画反対」の立場を示した。
創立10周年記念事業であいさつする「西はりまの自然をまもる会」の小河尚子会長(左)
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2024年6月1日号(2554号) 2面 (5,421,859byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 社会 ]
都市計画道路「野中・浜市線」が開通 [ 社会 ] 2018年05月30日《西有年産廃》上郡で反対署名7648筆 [ 社会 ] 2018年05月30日「警察官友の会」式典で50周年祝う [ 社会 ] 2018年05月27日「暴力追放」の意識を再確認 [ 社会 ] 2018年05月27日市内5カ所目 障害児アフタースクール 日本遺産「北前船寄港地」赤穂市が追加認定 商店街で「子育てほっと」気軽に 産廃反対市民の会 沖氏が会長就任へ [ 社会 ] 2018年05月21日《福浦産廃》遮水シート「耐用70年」撤回 [ 社会 ] 2018年05月20日千種川の水生生物 平均種類数が3年連続減 [ 社会 ] 2018年05月15日赤穂LC 記念式典で55周年祝う [ 社会 ] 2018年05月12日関福大でフォーラム 有森さん講演 [ 社会 ] 2018年05月12日消防本部アンケ「パワハラある」複数回答 [ 社会 ] 2018年05月12日播磨灘 マガキに続きアサリも規制解除 《西有年産廃》梨ヶ原自治会「同意書」公表せず [ 社会 ] 2018年04月29日
コメントを書く