有識者会議「経営形態移行の検討速やかに」 市長は従わない意向
2024年09月14日
財政再建が計画通り進んでいない赤穂市民病院について、有識者会議「赤穂市民病院経営改善検証委員会」(委員長=谷田一久・東京都立大学客員教授)は、「市の責任において経営形態の移行について検討する場を速やかに構築することが必要」との見解を示した。
検証委の報告を受けた牟礼正稔市長は「経営形態の移行について検討する考えはない」とし、現時点では指摘に従わない意向だ。
同病院のまとめでは、2023年度の純損益は約7億5400万円の赤字となる見込み。今年度に入ってからの患者数は入院、外来とも、さらに減少しており、このまま状況が改善しなければ、27年度まで設定している経営改善目標の達成は困難とみられている。
公表された委員会議事録によると、今年7月に開かれた委員会で委員から「ここ数か月の落ち込みは、もう笑っていられる状況じゃない」「23年度は目標をクリアしなかった。24年度も無理ではないか」など悲観的な声とともに「市は、病院側と一緒になって、何らかの形で責任を取っていく必要がある。市の方で議論してもらわないと、とんでもないことになる」と市主導で早急に対応すべきとの意見が出された。
こうした議論を経て谷田委員長は報告書で、「24年度以降の収支も改善目標額に到達しない可能性は高い」「現下の状況では収支計画及びその他の指標のさらなる悪化が懸念される」と見通しを総括。経営形態の移行検討へ向かうことを前提に「収支悪化の構造的な原因となっている政策的事業の収支と、通常医療における経営的な非効率に起因する医療事業の収支とを区分したうえでの議論が不可欠」と注文し、「その議論の上で、赤穂市民病院の在り方の検討及び運営方針の見直しが必要となるであろう」と指摘している。
▼牟礼正稔市長の談話=「検証委の報告書は承知しているが、現時点で市と病院間での協議は行われておらず、したがって経営形態の移行について検討する考えはない。病院事業については、引き続き地方公営企業法の全部適用で運営することとしている」
掲載紙面(PDF):
2024年9月14日号(2567号) 1面 (6,110,398byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
検証委の報告を受けた牟礼正稔市長は「経営形態の移行について検討する考えはない」とし、現時点では指摘に従わない意向だ。
同病院のまとめでは、2023年度の純損益は約7億5400万円の赤字となる見込み。今年度に入ってからの患者数は入院、外来とも、さらに減少しており、このまま状況が改善しなければ、27年度まで設定している経営改善目標の達成は困難とみられている。
公表された委員会議事録によると、今年7月に開かれた委員会で委員から「ここ数か月の落ち込みは、もう笑っていられる状況じゃない」「23年度は目標をクリアしなかった。24年度も無理ではないか」など悲観的な声とともに「市は、病院側と一緒になって、何らかの形で責任を取っていく必要がある。市の方で議論してもらわないと、とんでもないことになる」と市主導で早急に対応すべきとの意見が出された。
こうした議論を経て谷田委員長は報告書で、「24年度以降の収支も改善目標額に到達しない可能性は高い」「現下の状況では収支計画及びその他の指標のさらなる悪化が懸念される」と見通しを総括。経営形態の移行検討へ向かうことを前提に「収支悪化の構造的な原因となっている政策的事業の収支と、通常医療における経営的な非効率に起因する医療事業の収支とを区分したうえでの議論が不可欠」と注文し、「その議論の上で、赤穂市民病院の在り方の検討及び運営方針の見直しが必要となるであろう」と指摘している。
▼牟礼正稔市長の談話=「検証委の報告書は承知しているが、現時点で市と病院間での協議は行われておらず、したがって経営形態の移行について検討する考えはない。病院事業については、引き続き地方公営企業法の全部適用で運営することとしている」
有識者会議から「市の責任において経営形態の移行について検討する場を速やかに構築することが必要」と指摘された赤穂市民病院
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2024年9月14日号(2567号) 1面 (6,110,398byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 政治 ]
議員協議会でも「定数1人減」が過半数 自民党パーティー券不正問題 山口氏「全く関与していない」 「現行定数多い」議員の半数回答 「30人が望ましい」の声も 赤穂市議会 7日と8日に一般質問 [ 政治 ] 2023年12月01日アフタースクール保育料 春・冬休みのみ利用は減額 来年度予算編成方針 財政計画規模265億円=赤穂市 [ 政治 ] 2023年10月28日21・22日に一般質問 「市民の夕べ」再開可否などテーマ [ 政治 ] 2023年09月14日議員報酬「3%アップ」答申案をパブリックコメントへ 水道在り方検討委が初会合 今年度中の答申目指す [ 政治 ] 2023年08月30日高取峠トンネル要望 相生市との連携「休止」 「リスクあっても先進性」市民意識調査で多数 市議会一般質問は26日と27日 [ 政治 ] 2023年06月21日水道代4か月分無料に 物価高騰の負担軽減策 [ 政治 ] 2023年06月06日値上げ検討、施設廃止も 18年ぶり「集中改革プラン」 《市民病院医療事故多発》市長「再検証を行う考えはない」
コメント
12 1
投稿:おかしいな 2024年09月28日ってこれまで余裕かましてたのか?
22 5
投稿:とむ 2024年09月14日そして、改革が必要。
なのに市長は対応しない。
兵庫県の首長ってこんなやつばっか?
市議会議員さん。出番ですよ!!
49 0
投稿:おかしいやろ 2024年09月14日経営状態の移行なしで改善される見通しがあるのなら、それを示さないとダメ。
やみくもに今までどおりでゴリ押しして、税金の無駄遣いを続けるなら市長失格ではないか?
51 0
投稿:市民63歳 2024年09月14日コメントを書く