かんなの薄削りで全国4位
2010年03月13日
鉋の薄削り競技で全国4位になった井上大地さん
日本の伝統技術継承を目的に毎年開催。全国各地の宮大工など255人の腕自慢が参加した。各自で用意したヒノキ、ヒバなど長さ約2メートルの角材に鉋をかけ、“削り華”の薄さ、長さ、美しさを競う。
約5時間の制限時間内であれば何枚削っても構わないが計測は3回まで。そのときの気温や湿度により、削り材はもちろん、鉋の台や刃のコンディションも微妙に変化する。技術に加え、木や道具に対する知識も伴わなければ上位入賞は難しい。
出場3度目の井上さんは会場に持参した鉋5台の調子を一つひとつ確かめ、金物産地・三木で“名人”とうたわれた坂田憲治作「真鯉」をこの日の“勝負鉋”に選んだ。
結果は6マイクロメートル(1000分の6ミリ)で4位タイ。惜しくも優勝には届かなかったが、計測にかけた3枚とも同じ厚みを削り出し、安定した技能を発揮した。ちなみに2枚組のティシュペーパーを1枚にばらした厚みが50〜70マイクロメートルなので、どれだけ薄いかがわかる。
会場には法隆寺の修復に関わった名工も来場。その技術を参加者に惜しみなく教えてくれるという。「大先輩と直接話ができことはとても刺激になる」と井上さん。順位よりむしろ職人同士の交流を目的に大会に参加している。
「一棟でも多く、お客さんが満足してもらえる家を建てること」が大工としての目標。「自分を磨くために次回もまた参加したい」と話している。
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掲載紙面(PDF):
2010年3月13日(1887号) 1面 (9,614,496byte)
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[ 社会 ]
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投稿:全国を知る男 2010年03月14日コメントを書く