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第5歌集「白き葦むら」を発刊

 2008年03月29日 
 地元短歌会の歌誌「とべら」を編集発行している赤穂市元町の木山正規さん(82)が歌集「白き葦むら」(四六判、140頁、ながらみ書房)をこのほど上梓した。
 木山さんは短歌歴60年。喜寿記念として平成14年に刊行した「露たむる草」に続き、自身5冊目の歌集。前集以降5年間で「新アララギ」に掲載された歌を中心に424首を収録している。
 「千種川中洲の柳芽ぶきつつ水は碧を増して流れ来」
 「百段を竹の杖つく妻と来て紅葉の照れる山門くぐる」
 地元や旅先で目にした情景を素直に詠んだ写実的作品。
 「官僚を馬鹿にする大臣官僚の助けなく答弁のまた狂ひたり」
 「だらしなく坐りて余分の席ふさぐ茶髪らよこれで日本を担へるか」
 質実剛健を信条とする氏の世情への嘆きが伝わる。
 「葦青き葉ずれの中に語らひし吾ら若かりき既に遥けく」
 「襟首に風の冷たく仰ぎたる葦の上の星美しかりき」
 人生を振り返るとき、胸に去来したものは本人のみが知るのか。
 「口先の言葉だけを並べたような歌は作りたくない」と木山さん。現在も月10〜15首は作歌するといい、「この歌集を私自身の再出発としたい」と話している。
 「病癒えし傘寿を吾の起点とし新しき生を心に期しぬ」
 1000部発行。2100円で赤穂書房(Tel42・2516)で販売中。
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掲載紙面(PDF):
2008年3月29日(1786・1787号) 5面 (13,242,048byte)
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