救命訓練ないままプール監視
2010年05月15日
赤穂市の指定管理者として昨年4月から赤穂市民総合体育館を運営管理している「株式会社ホープ」(本社・姫路市)が、救急救命などの訓練を実施せずに学生アルバイトのプール監視員を勤務させていたことがわかった。監督責任のある市教委生涯学習課は、この事実を把握していなかった。
同社は本紙の取材から5日後に「アルバイト本人に確認したところ、通学している大学で一年以内に講習を受けていた。結果的に全員が受講済みだった」と釈明したが、国は「徹底した教育及び訓練を就業前に行うこと」を管理者に求めており、同社の安全意識の低さは批判を呼びそうだ。
同社は「年に一度、市民病院の看護師または消防本部による講習を行っている」としながらも、現在勤務している監視員5人のうち昨年7月に採用したアルバイト1人について10カ月以上講習を行わないまま働かせていた。同社は当初、その監視員について「訓練を受けていない」と本紙に答えていたが、その後「大学の授業で受けていた」と訂正した。
平成18年7月に埼玉県ふじみ野市の市営プールで7歳女児が死亡した事故を受けて国が策定した「プールの安全標準指針」では、監視員の役割を「利用者が安全に利用できるよう、監視及び指導等を行うとともに、事故等の発生時における救助活動を行う」と規定。「利用者の命を守る重要な任務であることを認識し、徹底した教育及び訓練を就業前に行うこと」を管理者に求め、教育内容に「事故発生など緊急時の措置と救護」を必ず含むように定めている。
近隣自治体のプールに監視員の教育について取材したところ、「手引書を見ずに出来るようになるまで、何度でも繰り返し訓練する」(ヘルスパひなせ)「通常の講習だけでなく、溺れた人を想定した実地訓練も行っている」(相生市立コスモス)との回答があった。
いずれのプールも監視員に水着の着用を義務付けるなどの業務マニュアルを独自に策定していたが、赤穂は市が直接運営していた平成20年度以前を含めて未整備。本紙取材時もジーンズばきの監視員が業務についていた。
ホープ社は「今月中に従業員全員に講習を実施する。水着の上に一目で監視員とわかる服を着用するなど改善策を検討している」とした。同社は、▽勤務中の携帯電話使用▽利用者、同僚との私語−など監視員に対する利用者からの苦情を受け、「再教育、ミーティングで指導を徹底した」との文書を4月中、館内に掲出したばかりだった。
関連サイト:
【社説】“安心”こそサービス向上の基本
掲載紙面(PDF):
2010年5月15日(1895号) 1面 (12,271,057byte)
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同社は本紙の取材から5日後に「アルバイト本人に確認したところ、通学している大学で一年以内に講習を受けていた。結果的に全員が受講済みだった」と釈明したが、国は「徹底した教育及び訓練を就業前に行うこと」を管理者に求めており、同社の安全意識の低さは批判を呼びそうだ。
同社は「年に一度、市民病院の看護師または消防本部による講習を行っている」としながらも、現在勤務している監視員5人のうち昨年7月に採用したアルバイト1人について10カ月以上講習を行わないまま働かせていた。同社は当初、その監視員について「訓練を受けていない」と本紙に答えていたが、その後「大学の授業で受けていた」と訂正した。
平成18年7月に埼玉県ふじみ野市の市営プールで7歳女児が死亡した事故を受けて国が策定した「プールの安全標準指針」では、監視員の役割を「利用者が安全に利用できるよう、監視及び指導等を行うとともに、事故等の発生時における救助活動を行う」と規定。「利用者の命を守る重要な任務であることを認識し、徹底した教育及び訓練を就業前に行うこと」を管理者に求め、教育内容に「事故発生など緊急時の措置と救護」を必ず含むように定めている。
近隣自治体のプールに監視員の教育について取材したところ、「手引書を見ずに出来るようになるまで、何度でも繰り返し訓練する」(ヘルスパひなせ)「通常の講習だけでなく、溺れた人を想定した実地訓練も行っている」(相生市立コスモス)との回答があった。
いずれのプールも監視員に水着の着用を義務付けるなどの業務マニュアルを独自に策定していたが、赤穂は市が直接運営していた平成20年度以前を含めて未整備。本紙取材時もジーンズばきの監視員が業務についていた。
ホープ社は「今月中に従業員全員に講習を実施する。水着の上に一目で監視員とわかる服を着用するなど改善策を検討している」とした。同社は、▽勤務中の携帯電話使用▽利用者、同僚との私語−など監視員に対する利用者からの苦情を受け、「再教育、ミーティングで指導を徹底した」との文書を4月中、館内に掲出したばかりだった。
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[ 社会 ]
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コメント
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投稿:あかん 2010年05月22日0 0
投稿:赤穂 2010年05月20日0 0
投稿:かっぱ 2010年05月19日どの位業者が中抜きしていることやら・・・。
業者選別に癒着はないのでしょうか?
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投稿:ぽこぺん 2010年05月19日私は、職員よりも客の質の悪さに嫌気がさして赤穂のプールに行くのをやめました。
一部の常連利用者が傲慢にふるまい、自分の気に入らない利用者に嫌がらせを繰り返します。まるで「いじめ」です。
そのことを職員もわかっているはずなのですが、何が怖いのか、注意しません。それどころか、いじめに加担しているようにさえ感じました。
監視体制をしっかりと改善することももちろん必要ですが、それだけでなく、利用者も含めた改善が行わなければ、あのプールは再生しないと思います。
私は現在は相生に通っています。時間も労力も余分にかかりますが、それでも赤穂のプールで嫌な思いをするよりも、ずっとよいです。一番近いプールに泳ぎに行けるというあたまりまえのことが可能になる日を期待しています。
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投稿:元利用者 2010年05月18日役所も考えて欲しいものだね!
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投稿:ぽんた 2010年05月17日近隣の市のように「手引書見ずに、溺れた人を想定した救助訓練」や
「水着の上に監視員とわかる服装」は必要だと思います。
ところで委託のホープばかりが矢面に立っていますが、奥に隠れた市教委の監督責任も気になります。
そもそも市の直営の時には近隣のようなまともな訓練をしていたのでしょうか。
監視員の水着無しのジーパン姿は民営委託以前からだったし、
「危険から守る安全意識」より「プールを使わせてやる意識」の方が強いと思えてしまうような(一部の)監視員の態度も民営委託以前からだったですね。
結局、安全意識の希薄な市教委が、安全意識の希薄な監視員付で、安全意識の希薄なホープに委託して今回の問題になったと思われます。
民営委託だの、市の直営だのという問題ではありません。
市教委とホープが協力して、制度だけではなく意識改革を進め、
安全で気持ちのよいプールにしていただきたいと思います。
また体育館運営の永続性を考えると赤穂の市民プール利用者数が少ないことは気になりますね。特に日生が7万人なのに赤穂は5.8万人はちょっと信じがたい。
市側の責任部署である市教委生涯学習課が先頭に立って原因究明と対策をとってもらいたいです。
経営に余裕がなければ安全が置き去りにされたり、値上げや引き受け業者がなくなったりし、結局将来市民が不利益を被りますから。
===コメントを読んで===
コメントを読んでいくとプールさらには体育館の接客態度が話題になっています。
私の経験では大体に職員さんは明るく親切ですが、
残念ながら一部の職員の言動がいい感じでなかったことも事実です。
窓口での応対が不快(ホープの教育効果か最近はずいぶんよくなった)とか、
プールに入っていて監視員に子供に指図するような言い方(お客さんという意識がない)をされたとか。
あれではコメントにあるように反発する人も出てくると思います。
安全性だけではなく接客意識も向上していただいて、みんなに愛される体育館になってほしい。
===思い出したので書き足します。===
===すでにあった(?)事故のお話===
民営委託との前後は忘れましたが、
数年前、市民プールで溺れてなくなった方があったという噂が広まりました。
即死だったのでしょうか、数日後の死亡だったのでしょうか、
健常者だったのでしょうか、不調だったのでしょうか、
そのとき利用者一般に注意喚起がなされたのでしょうか。
どちらにしても本当にそんな事故があって、それでもプールの安全意識が低いままだったなら、市教委の責任は大きいと思います。「くさいものには、ふた」で知らぬ顔のお役所だったりしたら、怒りさえ覚えますね。
第二の事故が起きないように真剣で徹底した安全対策をお願いします。
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投稿:安全祈願 2010年05月17日0 0
投稿:利用者 2010年05月16日0 0
投稿:監視員 2010年05月16日私もプールを利用したことがありますが、まず女子更衣室に「毛染厳禁」の注意書があり驚きました。赤穂の人はプールに来て「毛染」をしてるんですヨ!
年配の方の会話にもビックリ。相生のプールに行ったとき、ウォーキングだけなのに化粧を落とせと言われ気分を害したと・・・。
赤穂では、注意すべき監視員も化粧をしていたように見えました。
職員もお粗末、客も非常識・・・あきれてしまい、今は近隣のプールを利用しています。
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投稿:転入者 2010年05月16日介護事業に進出してから波に乗ったのか
人材派遣業や経営受託事業等つぎつぎに拡大を図っている
企業理念にある『地域共栄 未来創成』に羞じぬよう
安全第一をモットーにして、お客様に満足とゆとりを提供し
地域社会の発展に貢献して戴きたいものである
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投稿:金さん 2010年05月16日適当な審査で合格したんじゃないですか?
大体、プール(水泳)なんて幼児からお年寄りまで万人が利用します。足腰の負担が少ないスポーツですから。
もう一度、審査をやり直すか、市は是正勧告を行い「1か月以内に具体的な解決策と今後の方針をだせ」などと毅然とした態度をとるべき。
でないと、また「お役所仕事。誰かが死ななきゃ動かない」と言われても仕方がない。
そもそも、ジーンズをはいていたなんて。その監視員は無知なのでしょうか?ジーンズは水を含むとかなり重たくなり、泳ぐのも正直しんどいです。それで、人を助けることができるのでしょうか?そもそも、その人たちは本当に泳げるの?勤務中に携帯で遊ぶような監視員では人は助けられません。
助けられる命も、無残奪われます。監視員は業務上過失致死で逮捕、送検され、うまくいけば執行猶予が付きます。
でも、亡くなった家族には猶予は付きません。何のための監視員なのでしょうか?
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投稿:罪歌 2010年05月15日しかし、赤穂の人は、心に余裕がなく、態度に出てしまう。
同じ視線じゃなく、一段高い所で、接客すれば、感情が出ないと思う。
近い所で、姫路等に出向き、接客を盗む、まねをする。サービス、服装も新たな発見があり、勉強になる。
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投稿:接客レベルの低さ 2010年05月15日万が一、事故が発生しても「申し訳ございませんでした」の一言で済ますある意味、悪徳企業と言われても仕方がない。
指定管理者制度については詳しくは知らないけど、指定を受けるには市議会もしくは、それに準ずる機関の承認が必要になるのではないでしょうか?
もし、市議会が承認している場合、どのようなプロセスを踏んで承認したのだろう?安全対策については聞き取りはしなかったのだろうか?この会社が受け持つ機関は平成24年3月まで。人が死んでからでは遅い。
その前に、民報に出てよかったと思う。
しかし、近隣市よりも人口が多い赤穂市ののべ利用者数がこんなに少ないなんて…。やはり、利用者も馬鹿ではないということがよくわかりますね。
市ももっとしっかりしなきゃ。本当に人が死んでからでは遅いですよ。
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投稿:疑問 2010年05月15日0 0
投稿:一利用者 2010年05月15日0 0
投稿:赤穂市の一市民 2010年05月15日コメントを書く