義士娘が歯科学生研究で日本一
2010年09月11日
歯科学生の研究コンクールで最優秀賞に輝いた25代義士娘の岸田瑠加さん
SCRPは昭和34年に米歯科医師会(ADA)の創立100周年を記念して創設。現在世界36カ国で開催され、各国の最優秀者がADAの総会に招かれる。日本代表選抜大会は平成7年に始まり今回で16回目。東京都千代田区の歯科医師会館で行われた大会には全国22校の代表学生が出場し、英語で発表を行った。
岸田さんの発表テーマは「う蝕(虫歯)予防を目的としたまんじゅうの製作と研究」。ガムやキャラメルで広く進んでいる代替甘味料の研究が和菓子の分野ではほとんど行われていない点に注目し、 “虫歯になりにくいまんじゅう”の可能性について研究した。
「上品な味が大好き」という赤穂名産の塩味まんじゅうを題材に選び、同級生の塩谷洋子さん(24)=枚方市=と今年1月から研究をスタート。ショ糖の代わりに4種類の代替甘味料を使った試作品を準備し、虫歯の原因となる歯垢の付着性、酸の産生について実験データを集めた。試食アンケートによる味覚評価も行い、皮の部分にキシリトール、あんにマルチトールを使えば歯垢と酸の両方を抑制し、遜色のない味を実現できることを突き止めた。マルチトールは摂取しても血糖値が上がらないため、糖尿病食にも適するという。
岸田さんが歯科医を志したのは高校生のとき。先天性心疾患がある7つ年下の妹が感染症のリスクから歯の治療を断られ、「それなら私が歯医者さんになって診てあげる」と進路を決めた。今回の研究テーマも「子どもからお年寄りまで幅広い世代の健康に役立ちたい」と弱者の目線に立った。
実験に使ったまんじゅうは「総本家かん川」が無償で試作。「何度も配分を変えて作ってもらったおかげ。感謝で頭が上がりません」。表彰式のスピーチではお世話になった人たちの顔が浮かび、表彰目録が涙でヨレヨレになったという。
「アメリカでも堂々と研究成果を発表したい」と岸田さん。「世界中からたくさんの人が集まる場なので」と赤穂、塩味まんじゅうもしっかりPRするつもりだ。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2010年9月11日(1911号) 1面 (8,340,254byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 社会 ]
赤穂市人事異動は30日発表 [ 社会 ] 2023年03月28日「海のゆりかご」海洋科学館に寄贈 [ 社会 ] 2023年03月28日副市長に溝田康人・健康福祉部長 寺谷病院事業管理者が辞職 牟礼市長「申し訳ない」 [ 社会 ] 2023年03月27日市民総合体育館の愛称「品川リフラ」に 《市民病院医療事故多発》議事録に個別検証の記載なし [ 社会 ] 2023年03月18日相生有年道路の整備完了「令和10年代前半を念頭」 [ 社会 ] 2023年03月16日尾崎小を核に地域づくり 文科大臣表彰 高取峠の早かご像改修へ資金募集 [ 社会 ] 2023年03月04日消防団詰所で飲酒 分団長ら「厳重注意」へ [ 社会 ] 2023年03月04日相生有年道路 土地収用備え説明会 [ 社会 ] 2023年03月04日「光るホタル楽しみ」加里屋川にホタル幼虫放流 故障の加里屋中継ポンプ場 3度目の工期延長 [ 社会 ] 2023年02月25日引き揚げ者住宅 最後の1棟解体 [ 社会 ] 2023年02月25日「持続可能な地域公共交通網を」近畿運輸局から提案書 [ 社会 ] 2023年02月22日
コメント
0 0
投稿:トップセール 2010年09月13日0 0
投稿:義士娘ファン 2010年09月13日コメントを書く