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満月への思い
2011年09月10日
「ながいよるのおつきさま」 ○作/シンシア・ライラント ○絵/マーク・シーゲル ○訳/渡辺葉 ○講談社
古くからアメリカに住んでいた人々が1月から12月までの一年間の満月への思いが詩になり、その思いを幻想的な絵によって表されている絵本です。
昔の人々の満月への思いがこんなにもシャープで奥が深いものであったとは想像もしていなかっただけにカルチャーショックを受けました。
私たちの日々のくらしはこの絵本とは裏腹で、いつが新月でいつが満月であったかも気にかけなくなっています。なんと味けないくらしを続けるようになったものかとつくづく考えさせられます。私たちがめざしている心豊かなくらしとはどんなくらしでしょうか。なさけない思いがつのるばかりです。
自然環境についていろいろと論じられています。しかし、その実、自然がどのように変化しているのかというもっとも根底の部分を忘れた空念仏のように思われてなりません。絵本を読み終わったあと夜空の月を眺めました。
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「ながいよるのおつきさま」○作/シンシア・ライラント○絵/マーク・シーゲル○訳/渡辺葉○講談社
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▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。平成15年7月に有年原の自宅に国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」を開設。「絵本は人生を豊かにしてくれる」と自費で集めた約2500冊を無料で貸し出している。第2・第4土曜日に開館。TEL49・2089。
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掲載紙面(PDF):
2011年9月10日(1958号) 3面 (9,901,819byte)
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