圏域バス計画、ルート一部変更で可決
2012年01月17日
「第2回東備西播定住自立圏 圏域バス検討会議」が加里屋の赤穂市役所でこのほどあり、前回会議で異論が出た運行ルートについて再協議。一部変更した修正案で運行計画を可決した。運輸局の認可を経て、3月初旬から実証運行を開始する見通し。
可決された運行計画では、「上郡ルート」(上郡駅−イオン赤穂店−赤穂市民病院、21・0キロ)について、「根木」から「イオン」までの区間を千種川右岸沿いの県道佐伯線を走るルートとした。この変更により、停留所の数は9カ所減って19カ所に、運行時間は片道37分で5分短縮された。もう一つの「備前ルート」(吉永病院−三石−赤穂中央病院−赤穂市民病院−イオン赤穂店、29・2キロ、復路28・6キロ)は停留所30カ所、運行時間片道57分(復路55分)で、前回から変更なく認められた。
会議では、タクシー業界から、「少ない利用者のために多額の税金を投入するのはいかがなものか」「既存のバス路線を延長することで対応できないか」などと改めて計画の見直しを求める声が上がった。
一方、バス会社は「(圏域バスと)既存路線との相乗効果を期待している」と前向きで、自治会や老人クラブの代表者も「買い物難民を救済するためにも必要」「過疎化地域にとってバスはかすかな光」などと事務局案を肯定。最終的には多数決を採り、賛成多数で可決された。
いずれのルートも日曜日と年末年始を除いて1日2往復。運賃は1回の乗車につき100円(備前市内及び市町域を越えた場合は200円)で小学生未満は無料−となる。年間最大2000万円を見込む運行経費は全額、国の特別交付税から充当する。
実証運行は最長で2年間行い、利用者数が基準(市町域を越える利用者が1便当たり平均1人超、かつ、1日当たりの総利用者が16人以上)を下回れば計画を見直す。検討会議では「利用者数が基準を下回った場合は撤退も視野に入れるべき」「一人を運ぶのにどれだけの税金を費やしたかも公表する必要がある」などといった意見も出た。
「さまざまな意見があることは認識している。実証運行によって住民のニーズをより正確に把握したい」と事務局。2月下旬に上郡町がコミュニティバスを始めることから、「連携できるように、できるだけ早く実証運行をスタートさせたい」と話している。
掲載紙面(PDF):
2012年1月21日(1976号) 1面 (10,426,776byte)
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可決された運行計画では、「上郡ルート」(上郡駅−イオン赤穂店−赤穂市民病院、21・0キロ)について、「根木」から「イオン」までの区間を千種川右岸沿いの県道佐伯線を走るルートとした。この変更により、停留所の数は9カ所減って19カ所に、運行時間は片道37分で5分短縮された。もう一つの「備前ルート」(吉永病院−三石−赤穂中央病院−赤穂市民病院−イオン赤穂店、29・2キロ、復路28・6キロ)は停留所30カ所、運行時間片道57分(復路55分)で、前回から変更なく認められた。
会議では、タクシー業界から、「少ない利用者のために多額の税金を投入するのはいかがなものか」「既存のバス路線を延長することで対応できないか」などと改めて計画の見直しを求める声が上がった。
一方、バス会社は「(圏域バスと)既存路線との相乗効果を期待している」と前向きで、自治会や老人クラブの代表者も「買い物難民を救済するためにも必要」「過疎化地域にとってバスはかすかな光」などと事務局案を肯定。最終的には多数決を採り、賛成多数で可決された。
いずれのルートも日曜日と年末年始を除いて1日2往復。運賃は1回の乗車につき100円(備前市内及び市町域を越えた場合は200円)で小学生未満は無料−となる。年間最大2000万円を見込む運行経費は全額、国の特別交付税から充当する。
実証運行は最長で2年間行い、利用者数が基準(市町域を越える利用者が1便当たり平均1人超、かつ、1日当たりの総利用者が16人以上)を下回れば計画を見直す。検討会議では「利用者数が基準を下回った場合は撤退も視野に入れるべき」「一人を運ぶのにどれだけの税金を費やしたかも公表する必要がある」などといった意見も出た。
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