新作能「大石」1日から券発売
2012年04月21日
赤穂で初めて公演する狂言師の野村萬斎さん
新作能「大石」の基になったのは、大正12年(1923)に作られた同名の謡曲。謡本が代々伝承された福王流ワキ方江崎家の11世江崎金治郎さん(67)=重要無形文化財総合指定保持者=が数年がかりで翻刻した。観世流シテ方の大西智久さん、礼久さん親子が型を付けて完成。今年で鎮座満100年に当たる同神社を初演の地に選んだ。
舞台は泉岳寺参詣の途中に京都・山科へ立ち寄った華岳寺の僧が里人と出会う場面から始まる。刃傷事件から討ち入りまでのいきさつを詳しく語る里人は、実は大石内蔵助の幽霊で、浅野内匠頭と義士たちの慰霊を僧に託す。僧が約束通りに弔いを続けていたところ、夢の中に内蔵助の霊が討ち入り姿で現れ、本懐を遂げる様子を再現するーという筋書き。里人と内蔵助に大西さん親子を配役し、江崎さんは華岳寺の僧を演じる。
主君を思う義士の忠義と切なる心情を厳かに描き、討ち入りの場面では勇壮な立ち回りも。江崎さんは「見どころたっぷりに仕上がった。記念すべき初演を赤穂のみなさんにぜひ鑑賞してほしい」と稽古に余念がなく、飯尾義明宮司は「節目の年にふさわしい演目。ご祭神の義士たちも喜んでくれるはず」と話している。
野村萬斎さんの狂言は「成上り」。居眠りして主人の太刀を盗まれてしまった太郎冠者が言い訳する様子を滑稽に描く。午後5時半開場、同6時開演。雨天の場合は赤穂ロイヤルホテルで開催。S席8000円、A席6000円、B席4000円。S席のみ指定席。1日午前9時から大石神社TEL42・2054、赤穂民報TEL43・1886で発売する。
また、公演に先立ち、9月1日(土)午後2時から同神社能舞台で「能楽ワークショップ」を開催。江崎さんによる「大石」の演目解説、装束披露などを行う。参加料500円、薪能のチケット購入者は無料。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2012年4月21日(1988号) 1面 (8,553,671byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
市文化財の「地獄絵」6年ぶり開帳 誓教寺で28日 [ イベント ] 2024年04月27日赤穂民報主催・第41回習字紙上展の出品規定 女性ら華麗に義士行列 桜舞う中「春の義士祭」 [ イベント ] 2024年04月15日女人義士行列、御塩道中など「春の義士祭」14日開催 [ イベント ] 2024年04月11日日本遺産認定祝い北前船の絵馬奉納 [ 文化・歴史 ] 2024年04月06日坂越の古民家カフェで催し 無料着付けも [ イベント ] 2024年03月24日日本画家の故室井澄氏を偲び画塾生らが作品展 [ 文化・歴史 ] 2024年03月23日日本遺産写真展 南宮町の関さん「水鏡」が最優秀賞 [ 文化・歴史 ] 2024年03月23日「水辺」テーマに作品展 メイプル写友会 [ 文化・歴史 ] 2024年03月18日姫路市美術展で寶山和久さん市長賞 [ 文化・歴史 ] 2024年03月07日「100%の演技のため120%の準備」市児童合唱団の定演 来月3日 第40回赤穂民報習字紙上展の入賞者 赤穂美術家連合会展 16日から赤穂化成ハーモニーホール 関西福祉大学吹奏楽団の定期演奏会 18日に赤穂化成ホール なぜ塩産地に? 「ブラタモリ」風動画でPRへ [ 文化・歴史 ] 2024年02月10日
コメントを書く