第9回「怒りの川柳」入賞作
2013年03月14日
「怒りの川柳コンクール」で大賞の樫村日華さん
受賞作は復興対策の遅れを安部首相のスローガンにかけて皮肉。昨年5月に宮城、岩手の沿岸部を巡り、目の当たりにした現状に「魂を揺さぶられた」といい、「国はもっと被災者に手を差し伸べるべき」との思いを込めた。樫村さんは川柳歴約45年で同コンクールは3度目の応募。この日が誕生日で「二重の喜び」と話した。
同コンクールは赤穂義士が幕府への義憤を胸に主君・浅野長矩の仇を討ったことにちなんで創設。専用の絵馬で作品を受け付け、義士の人数と同じ47句(大賞1、優秀賞3、佳作43)を選考。長矩の命日に合わせて絵馬を同神社へ奉納し、翌年1月のとんど祭で焚き上げる。入賞者は次のみなさん。
〔大賞〕
▽美しい 国に瓦礫が あるばかり=樫村日華(茨城県ひたちなか市)
〔優秀賞〕
▽増税を 決めてさよなら そりゃないぜ=吉田節城(兵庫県神戸市)
▽大相撲 何処の国技か 判らない=河田弘(奈良県奈良市)
▽先送り するな仮設の 灯が寒い=沼尾美智子(兵庫県明石市)
〔佳作〕
▽昭和なら 祝ってくれた 古希傘寿=島根勝利(埼玉県草加市)
▽政策が ブランコよりも よく揺れる=小出順子(愛知県名古屋市)
▽国を見りゃ 俺の借金 しれたもの=藤原栄司(兵庫県多可郡)
▽すいがらを 車外にすてる きれいずき=藤原幸美(兵庫県宍粟市)
▽俺よりも マグロの方が 偉くなり=清水熙子(兵庫県宍粟市)
▽屁理屈で 復興予算 掠め取り=藤原紘一(兵庫県西脇市)
▽楢山へ 行けと言うのか 消費税=寺尾麦人(兵庫県多可郡)
▽増税の 坂で息切れ した暮らし=野田てるを(奈良県大和郡山市)
▽厳冬に あがる血圧 暖房費=三宅秀和(兵庫県赤穂市御崎)
▽選挙区を 我が物顔で 相続し=石田昇(静岡県湖西市)
▽忘れたい ことは忘れぬ 記憶力=菅澤正美(静岡県富士市)
▽生返事 スマホに息子 奪われる=嵯峨里かほる(兵庫県加古郡)
▽再処理も 出来ないままに 再稼動=椎名弘(茨城県牛久市)
▽リストラが 企業努力か 馬鹿言うな=矢野隆(兵庫県赤穂市さつき町)
▽心配な アベノミクスの 副作用=前田守康(京都府京都市)
▽チャンネルが 増えても視たい ものが無い=後藤洋子(神奈川県横浜市)
▽曲名を 訳してほしい J−POP=星野英俊(神奈川県藤沢市)
▽就活に 敗れ息子は 派遣組=梅澤盛夫(兵庫県西宮市)
▽親の顔 見たい娘が 親になる=岡部幹和(奈良県奈良市)
▽八十路来て 保険会社が 逃げてゆく=深井利夫(兵庫県相生市)
▽税金を 手抜き除染が 喰い散らす=宮本喜明(兵庫県加古川市)
▽屁理屈も 数が揃えば 民主主義=小山聖也(兵庫県三木市)
▽由緒ある 町名変える 合併市=乾みのり(兵庫県伊丹市)
▽揚げ足で 票を取り合う 民主主義=長川伸介(兵庫県宍粟市)
▽体罰で メダル取っても 輝かず=内藤政義(兵庫県神崎郡)
▽貧乏は 長生きをした 咎ですか=徳島一郎(福岡県福岡市)
▽体罰で 補う自己の 指導力=阿部文彦(神奈川県横須賀市)
▽政権が どう変ろうと 老い二人=建元卓男(岡山県英田郡)
▽世の中を 乱して恥じぬ マスメディア=鎌田憲文(滋賀県近江八幡市)
▽ヒロシマの ドームが怒る 再稼動=藤島たかこ(大阪府大阪市)
▽クビにされ 理由をみたら 自己都合=和田みどり(大阪府堺市)
▽高台が 買えずふるさと 後にする=松川涙紅(埼玉県鴻巣市)
▽定期券 半年先が 見えませぬ=大黒政子(兵庫県赤穂市古浜町)
▽わが家では 大臣変わる 気配なし=福石健一(兵庫県高砂市)
▽八年も 年頭所感 新総理=坂上淳司(大阪府河内長野市)
▽何時できる 何度たのめば してくれる=田尾隆則(広島県呉市)
▽ちゃんと診て 年のせいでは ありません=田中章子(兵庫県三田市)
▽早送り したい気分に なるニュース=河内谷恵(兵庫県明石市)
▽老妻は はいはいはいと 動かへん=宗野光政(兵庫県西宮市)
▽馬鹿ったれ 早く出てこい 美人の湯=吉野孝一(東京都板橋区)
▽五十年 育てた杉が 切り出せぬ=窪田和広(高知県南国市)
▽三年と 三月かかって 後戻り=川口楽星(兵庫県川西市)
▽日本の 空ですどうぞ お静かに=岩佐ダン吉(大阪府岸和田市)
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2013年3月16日(2030号) 1面 (9,625,450byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
第32回赤穂民報習字紙上展の入賞者 世界中からアートマイル 五輪前夜祭で展示へ 卵の殻が美しいアート作品に [ 文化・歴史 ] 2020年03月05日女性たちによる絵画展 [ 文化・歴史 ] 2020年03月02日メイプル写友会 28日からグループ展 [ 文化・歴史 ] 2020年02月26日新宮町で「西播磨のやきもの」展 [ 文化・歴史 ] 2020年02月23日歴史探訪の会 新入会員を募集 赤穂緞通の工房ギャラリー開設 [ 文化・歴史 ] 2020年02月21日美術家連合会展 5部門26人出品 [ 文化・歴史 ] 2020年02月19日赤穂美術協会 21日から小品展 [ 文化・歴史 ] 2020年02月19日樫本大進さん4月赤穂公演中止に [ 文化・歴史 ] 2020年02月18日北前船寄港地7市町 日本遺産シンポ22日 市ジュニアバンド 16日に第1回定演 特別支援学級のふれあい作品展 坂越出身の久保さん 赤穂ハイツで水彩画展 [ 文化・歴史 ] 2020年02月12日
コメントを書く