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定期点検で「減肉」見落としか

 2013年05月27日 
破孔が確認された排煙脱硝装置の底板=同社提供
 メンテナンス作業で停止していた関西電力赤穂発電所1号機で今月11日、排煙脱硝装置で底板の破孔から火の粉が落ちた異常について、底板の減肉を定期点検で見落としていた可能性があることがわかった。
 同社は「破孔した底板を取り替え、運転に支障がないことを確認した」として27日、通常運転を再開。再発防止策については「今後は点検をさらに徹底する」としている。
 同発電所によると、底板は鋼製の2層構造で、厚さは内層が1・6ミリ、外層が6ミリ。その外側に耐火性の保温材と厚さ0・5ミリの外装板がある。トラブルを受けて実施した点検結果によると、腐食した破孔から灰が落下。保温材付近に堆積して発熱し、熱せられた外装板の破片が火の粉となったと推定している。
 ボイラーで発生した排ガスから窒素酸化物を除去する排煙脱硝装置はAとBの2基があり、今回異常が発生したのはB号機。いずれも昨年9月から11月にかけて同社社員と協力会社が共同で定期点検を行い、「異常なし」と報告された。しかし、今回見つかった破孔は最大のものだと、いびつな形で7センチ×12センチほどあり、「前回の定期点検でまったく異常がなかったとは考えにくい」(同発電所)という。
 社内調査の結果、昨年の定期点検では問題箇所は目視のみで、減肉のチェックに有効とされる「打音検査」は行っていなかった。村上隆規副所長は「結果的には点検が甘かったと言われても仕方がない。真摯に反省し、再発防止に努めたい」と話している。
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関連サイト:
【関連記事】装置から火の粉と白煙 関電赤穂


掲載紙面(PDF):
2013年6月1日(2040号) 1面 (8,820,239byte)
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