森家ゆかりの本源寺 国重文へ
2013年07月02日
赤穂藩森家が嘉永5年に修理した本源寺の御霊屋。本堂、中門などとともに国重要文化財の指定が確実となっている
寺史によると、同寺は津山の城下町を造り上げた初代・津山藩主の森忠政が入封4年後の慶長12年(1607)に中興開基。忠政の50回忌に当たる天和3年(1683)、法名にちなんで「龍雲寺」から今の寺号に改めた。
堅固な中門の両側に現存する石垣と「武者走り」の跡は同寺が城下の防衛拠点だった名残。「大名家菩提寺として建てられた臨済宗寺院建築の初期の遺構として価値が高い」と今年5月、文化審議会が本堂、庫裏、中門、御霊屋、御成門の5棟について国重文指定を答申した。
4代95年間にわたって津山を治めた森家は元禄10年(1697)に藩主の死と無嫡子によって改易。隠居していた先々代藩主に改めて備中西江原(現岡山県井原市)を与えられ、宝永3年(1706)に赤穂へ転封となった。同寺には歴代赤穂藩主からの寄進状、赤穂藩が御霊屋の屋根などを修理した嘉永5年(1852)の仕様帳が残り、津山を去った後も同家が菩提寺を大切に守ったことがうかがえる。
今月1日から始まった一般公開は午前10時〜午後5時。建造物に付随して国重文に指定される本堂の棟札も特別に展示している。忠政の命日に当たる7日は午前10時から本堂で380年忌法要を行う。普段着で参列できる。
同寺は中国道・津山インターから西7キロ。「津山乳児保育園」の電柱看板を目印に「作州民芸館」前の角を北折すれば山門が見える。カーナビはあてにならないことがあるので注意。境内に駐車可。TEL0868・22・7351。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2013年7月6日(2044号) 1面 (13,920,121byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
小中高生の弦楽器教室 受講生募集 坂越の佐方直陽さん 講演録刊行 [ 文化・歴史 ] 2017年09月01日赤穂コールドロン講演会に360人 [ 文化・歴史 ] 2017年08月27日頑固一徹 義士顕彰に生涯懸けた男 [ 文化・歴史 ] 2017年08月26日初の個展 ふるさとで 神戸の山田克洋さん [ 文化・歴史 ] 2017年08月26日県吹奏楽コンで初の金賞 [ 文化・歴史 ] 2017年08月25日龍野高放送部 赤穂出身3人が活躍 [ 文化・歴史 ] 2017年08月21日趣味の竹細工で二人展 [ 文化・歴史 ] 2017年08月21日リニューアル中の枝条架を見学 [ 文化・歴史 ] 2017年08月20日画塾「雨聲会」有志が日本画展 [ 文化・歴史 ] 2017年08月18日粟田哲也遺作展「古代文明からのいざない」 [ 文化・歴史 ] 2017年08月12日「赤穂コールドロン」研究者が解説 「京版画の大御所」が描いた古都の四季 [ 文化・歴史 ] 2017年07月31日宇宙探査の歩みテーマに特別展 [ 文化・歴史 ] 2017年07月29日第55回県展 赤穂から入選4人 [ 文化・歴史 ] 2017年07月29日
コメントを書く