たでのはな美術館で写楽の復刻版画展
2014年10月30日
写楽の復刻版役者絵が多数並ぶ「The デフォルメ」展
写楽は本名、生没年、出生地など経歴不詳。阿波徳島藩主蜂須賀家お抱えの能役者、斎藤十郎兵衛とする説など諸説ある。寛政6年(1794)から一年足らずの間に140点余りの錦絵作品を出版し、こつ然と姿を消したことから「謎の絵師」といわれる。
今展では、日本浮世絵協会の理事長だった楢崎宗重(1904−2001)の監修で昭和40年代に大江戸木版社から出版された復刻版26点を中心に展示している。江戸錦絵の複製を専門とした高見沢遠治(1890−1927)が手掛けた「中山富三郎 宮城野」は江戸期の原画と見分けがつかなくなったほど精巧で希少。「市川男女蔵 奴 一平」は版元の異なる2枚を並べ、色合いや仕上げの違いを見比べることができる。
渋紙に絵柄を切り抜き、刷毛で絵具をすり込む「合羽摺」の技法を確立した森義利(1898−1992)の作品9点も展示。佐野正幸館主は「躍動感あふれる構図とデフォルメのおもしろさをじっくり鑑賞してほしい」と見どころを話している。
11月28日(金)まで午前10時〜午後4時。水曜休館。入館料200円(小学生以下無料)。Tel090・3496・4282。
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掲載紙面(PDF):
2014年11月1日(2110号) 3面 (11,736,104byte)
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