ユニチカ坂越事業所、来年3月生産停止
2015年03月30日
来年3月末での生産停止が決まったユニチカ坂越事業所
生産停止に伴い、同事業所に勤務する従業員を配置転換と出向で異動し、事業所は閉鎖する見通し。同社は「閉鎖時期は未定。現時点では事業所の転用計画はなく、敷地の売却も視野に入れている」と話している。
同社によれば、ビニロン繊維は昭和25年に生産開始。衣料用合成繊維として業績を伸ばした。ポリエステルの登場後は建築・土木資材や産業資材へと用途を広げ、坂越事業所では年間1万トンを生産していたが、原燃料価格の高止まりや安価な海外品の参入などで事業環境は厳しさを増す一方。「重点志向する事業領域への経営資源のさらなる集中」のために生産停止を決めた。
生産停止に伴い、同事業所の従業員約100人は別の部署への配置転換、グループ企業への出向となり、事業所(敷地面積約22ヘクタール)は閉鎖される見通し。また、関連会社については「今後、見直しを進める」(同社広報)としている。
同社坂越事業所は、昭和9年(1934)に「紡機製造」のレーヨン工場として開設。4年後に「東亜繊維工業」に事業継承、さらに4年後の同17年(1942)にユニチカの前身である大日本紡績が吸収合併した。関係者によれば、昭和30年代後半には1000人を超える従業員が働いていた時期もあったという。
平成24年には、同事業所が所蔵する昭和20〜30年代の研究記録と試料サンプルが「日本のビニロン工業の発祥を示す資料」として、世界に誇る日本の化学技術を顕彰する「化学遺産」に認定された。
同事業所OBの笠井勇さん(70)=坂越=は「工場の灯を残そうと努力してきた者としては今回の決定は残念」と話し、「配置転換の折り合いがつくかどうかも気がかりだ」と後輩社員のことをおもんぱかっていた。
<前の記事 |
関連サイト:
【関連記事】ユニチカ坂越が所蔵「化学遺産」
掲載紙面(PDF):
2015年4月4日(2130号) 1面 (11,251,445byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
法律、社保など中小企業に助言 専門家が見通す「日本経済の行方」 商工会議所の無料相談会 赤穂線沿い特集の観光パンフ [ 商業・経済 ] 2014年01月02日全面ガラス窓の特別室「天空」 [ 商業・経済 ] 2013年12月23日柔らかな食感「生しほみ」新発売 [ 商業・経済 ] 2013年12月14日「もちもち玄米シート」がグランプリ [ 商業・経済 ] 2013年12月10日お歳暮に「忠臣蔵みかん」 [ 商業・経済 ] 2013年12月07日商工会議所の無料相談会 [ 商業・経済 ] 2013年12月06日指先に陣太鼓 オリジナルネイル [ 商業・経済 ] 2013年12月05日シニア対象にカキむき講習 [ 商業・経済 ] 2013年11月29日濃厚な旨味、カキで育てたカワハギ [ 商業・経済 ] 2013年11月16日中小企業向け無料経営相談 日ごと増す甘み、塩屋山みかん園 [ 商業・経済 ] 2013年11月03日播州赤穂塩ラーメンが東京遠征へ [ 商業・経済 ] 2013年11月01日
コメント
0 0
投稿:** 2015年11月23日0 0
投稿:赤穂市民 2015年03月30日若者流失!
0 0
投稿:消滅市町へ 2015年03月30日コメントを書く