- トップページ>
- 絵本で世界を旅しよう>
- 記事詳細
世界一の親日国トルコ
2015年09月12日
『エルトゥールル号の遭難−トルコと日本を結ぶ心の物語―』 ○文/寮美千子 ○絵/磯良一 ○小学館
今から125年前の1890(明治23)年9月16日、オスマン帝国(トルコ共和国)の軍艦エルトゥールル号は、故国への帰路に嵐に遭い、和歌山県紀伊大島沖で遭難しました。このとき、大島の村人たちは懸命に乗組員を救助しました。
このことは私も大まかには知っていましたが、この絵本を読んで、後日談に感激しました。最も私の胸を打ったのは、エルトゥールル号遭難から95年後の1985(昭和60)年にあったイラン・イラク戦争での出来事です。
当時、イランの首都テヘランには日本の商社員やその家族が住んでいました。危険を回避して日本の航空会社がイランへのフライトを取りやめた中、航空機2機を飛ばして215人の邦人を救い出したのがトルコでした。
日本からの感謝にトルコ政府は「私たちは100年前の日本人の恩を忘れていません」と答えたといいます。人々の心の交流の大切さを改めて教えられました。これからも絵本を通して世界の国の人々について学んでいきたいものです。
* * *
『エルトゥールル号の遭難−トルコと日本を結ぶ心の物語―』○文/寮美千子○絵/磯良一○小学館
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2015年9月12日(2152号) 4面 (11,855,742byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 絵本で世界を旅しよう ]
60年前の絵本 2011年01月01日
五十七冊目のクリスマスの絵本 2010年12月18日
世界を動かした塩 2010年11月13日
図書館とは… 2010年10月16日
モグラと月 2010年09月18日
神話の謎 2010年09月04日
サボテンの白い花 2010年08月28日
動物と子どもたち 2010年07月10日
日本の読者に向けられた絵本 2010年07月03日
黒人奴隷と民話 2010年06月19日
おひるね 2010年06月12日
おばあちゃんの言葉 2010年06月05日
絵本大国の絵本 2010年05月29日
心が癒された絵本 2010年05月22日
火星探査機「ソジャーナ」 2010年05月01日
コメントを書く