《目坂崩落訴訟》控訴審判決 市の訴え棄却
2015年11月16日
目坂の民有山林が崩落した事故の影響で市道が通行できなくなったのは地権者が管理上の注意義務を怠ったためだとして、赤穂市が山林所有者らに損害賠償などを求めた裁判の控訴審判決言い渡しが12日にあり、大阪高裁は損害賠償を認めなかった一審判決を支持し、原告の赤穂市の請求を棄却した。
崩落現場は千種川にかかる山陽道高架下から南約100メートルで昭和45年に月見草団地の造成用土を採掘した山林。平成20年5月に落石事故があり、市が応急措置として市道沿いにブロック塀を設置した。同22年6月にも崩落し、落石の一部が市道に到達。市は道路を通行止めにした上で代替路を整備した。
判決で角隆博裁判長は、最大の争点となった事故の予見可能性について、「(被告の)土地で土石崩落が発生することまでは予見できたとしても、それによって市道上に被害が及ぶことについてまで予見可能だったと認めることはできない」と否定した。
また、ブロック塀の設置から22年の崩落までの間、道路管理責任者の赤穂市が、さらなる落石防止対策を被告に求めたり、市道上に落石被害が及ぶ可能性を調査したりした形跡がなく、通行禁止などの措置をとっていない点を指摘。「(赤穂市も)ブロック塀により落石を防止することができると認識、判断していたと認めるのが相当」として市側の主張を退けた。
赤穂市は、崩落事故に伴う市道通行止めや道路改良工事にかかった費用約1億9900万円(控訴時に1億9500万円に減額)の損害賠償などを求めて平成25年3月に提訴。請求を棄却された今年3月の一審判決を不服として控訴していた。
▼明石元秀・赤穂市長の談話=「判決文が確認でき次第、今後の対応について検討してまいりたいと考えております」
▼被告代理人・山崎喜代志弁護士の談話=「地方公共団体が原告の訴訟で請求棄却になるのは極めて異例の事態。被告会社に対し、赤穂市の不当訴訟に対する損害賠償請求訴訟を強く勧めている」
関連サイト:
【関連記事】目坂崩落訴訟、予見可能性認めず〜地裁判決
掲載紙面(PDF):
2015年11月21日(2162号) 3面 (10,158,961byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
崩落現場は千種川にかかる山陽道高架下から南約100メートルで昭和45年に月見草団地の造成用土を採掘した山林。平成20年5月に落石事故があり、市が応急措置として市道沿いにブロック塀を設置した。同22年6月にも崩落し、落石の一部が市道に到達。市は道路を通行止めにした上で代替路を整備した。
判決で角隆博裁判長は、最大の争点となった事故の予見可能性について、「(被告の)土地で土石崩落が発生することまでは予見できたとしても、それによって市道上に被害が及ぶことについてまで予見可能だったと認めることはできない」と否定した。
また、ブロック塀の設置から22年の崩落までの間、道路管理責任者の赤穂市が、さらなる落石防止対策を被告に求めたり、市道上に落石被害が及ぶ可能性を調査したりした形跡がなく、通行禁止などの措置をとっていない点を指摘。「(赤穂市も)ブロック塀により落石を防止することができると認識、判断していたと認めるのが相当」として市側の主張を退けた。
赤穂市は、崩落事故に伴う市道通行止めや道路改良工事にかかった費用約1億9900万円(控訴時に1億9500万円に減額)の損害賠償などを求めて平成25年3月に提訴。請求を棄却された今年3月の一審判決を不服として控訴していた。
▼明石元秀・赤穂市長の談話=「判決文が確認でき次第、今後の対応について検討してまいりたいと考えております」
▼被告代理人・山崎喜代志弁護士の談話=「地方公共団体が原告の訴訟で請求棄却になるのは極めて異例の事態。被告会社に対し、赤穂市の不当訴訟に対する損害賠償請求訴訟を強く勧めている」
<前の記事 |
関連サイト:
【関連記事】目坂崩落訴訟、予見可能性認めず〜地裁判決
掲載紙面(PDF):
2015年11月21日(2162号) 3面 (10,158,961byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
産廃汚泥を「不法投棄」 現場から六価クロム検出 ベトナムから留学 介護福祉士に合格 [ 社会 ] 2023年06月17日大津の酪農牧場 堆肥保管庫の建設計画 「来日の飛行機代足りない」詐欺見抜いたコンビニ店長に感謝状 [ 社会 ] 2023年06月13日ワクチンコールセンター 受託企業が過大請求か [ 社会 ] 2023年06月10日赤穂化成社長・池上良成氏に県功労者表彰 産業振興 多数の園児が発熱・風邪症状で園閉鎖 「つつじ賞」「さくら賞」など2個人4団体表彰 来春採用市職員 職務経験者は今年度中採用可 値上げ検討、施設廃止も 18年ぶり「集中改革プラン」 警察官友の会 優良警察官2人を表彰 [ 社会 ] 2023年05月31日赤穂市民病院がモデル? 医療事故テーマの漫画が話題 [ 社会 ] 2023年05月27日《市民病院医療事故多発》市長「再検証を行う考えはない」 出水期控え水防巡察 大津の山火事跡も空から確認 [ 社会 ] 2023年05月24日加里屋中継ポンプ場 もう1基の主ポンプも故障 [ 社会 ] 2023年05月20日
コメント
0 0
投稿:負の遺産 2015年11月17日生活基盤が脅かされていることばかり起きると
将来の赤穂を考えている若い優秀な人材を
抜擢人事することも必要だと思う。
老害が目立ちます。
0 0
投稿:抜擢人事 2015年11月17日定年間近の人を幹部にする行政人事ですね。
責任問題が起こる頃には定年でいない。
どうしても自分自身を守る為、先送りにしてしまう。
少なくとも50代前半の人を幹部にしてもらいたい。
民間では役付き定年は55歳の所が多い。
0 0
投稿:行政人事 2015年11月16日赤穂市は判決を受けとめて市政運営につとめてもらいたいね。
0 0
投稿:あこうSEA 2015年11月16日問題が表に出た時には手遅れみたいですね。
0 0
投稿:手遅れ 2015年11月16日0 0
投稿:先送り 2015年11月16日0 0
投稿:↑ 2015年11月16日0 0
投稿:ということは 2015年11月16日0 0
投稿:赤穂市民 2015年11月16日コメントを書く