弁護士が産廃処分場の危険性訴え
2016年01月23日
産廃処分場の危険性を語った馬奈木昭雄弁護士
福浦地区産業廃棄物最終処分場建設反対赤穂市民の会(会長=木村音彦・赤穂市自治会連合会長)が主催。約200人が参加した。
馬奈木氏は違法操業で環境汚染を引き起こした産廃処分場の操業差し止め訴訟で原告側代理人を務めた経験が豊富。熊本県水俣市、岡山県吉永町などで新規処分場の建設計画を住民運動や裁判で阻止した実績もある。
講演で馬奈木氏は、管理型処分場について、遮水シートの破損や汚染水の漏出のリスクを指摘。国の基準をクリアしていたにも関わらず深刻な被害を生んだ水俣病やカネミ油症事件といった過去の公害事例を引き合いに出し、「国の基準を守っているから安全、というものではない」と訴えた。また、安定型処分場については「安定5品目以外の廃棄物が持ち込まれる恐れがあり、ある意味一番危ない」と警鐘を鳴らした。
反対運動の進め方については、「公開の説明会で計画の問題点を徹底的に追及し、業者が回答しなければ監督する立場の県へ指導を求める。それでも業者が断念しなければ裁判に持ち込む」と自身の経験を語り、「過去の裁判例を調べれば何が問題か見えてくる。まずは自分たちで勉強した上で弁護士など専門家に相談して」と呼び掛けた。
講演後の質疑応答では、「時間や資金がない中で、どうやって運動を進めていけばよいのか」「安定型処分場が出来てしまった場合、どうすればよいのか」といった質問があり、馬奈木氏は「本気で反対して運動の中核となる人を増やし、役割を分担することが必要」「立入検査で操業の実態を把握し、水質検査でおかしな数値が出たら、ただちに問題にすべき」と助言した。
参加した市内の60代男性は「市民の力を結集すれば計画をストップできるという希望が持てた」と前向きに話した。別の60代男性は「高野の安定型処分場を容認しようとしている赤穂市と議会の対応はやはり間違っている」と批判した。
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掲載紙面(PDF):
2016年1月30日(2171号) 3面 (12,032,320byte)
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コメント
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投稿:綺麗事 2016年02月03日今赤穂で起こっているこの問題は、平成22年あたりから市民にも議会にも知らせられないで、業者と市の行政が秘密裏に進めていた。それが現在噴出しているということだ。しかも、ここに及んでも赤穂市政と行政は、毅然とした意思表明ができない。市民としては何とも歯がゆい。「安全安心の市民生活保障」や「住民本位の市政」を前市長も現市長も謳っていたが、どうやら空文句だったようだ。これでは赤穂の将来が心許ない。馬奈木講演を聴いて、一時の感動に終わらせず、日頃の生活の中で話題にして、赤穂の自然環境と市民生活が共存できるよう、子や孫の将来にわたって、豊かな赤穂の自然財産を継承していくことが、私たち大人の責任だと思う。
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投稿:安全安心の市民生活??? 2016年02月01日コメントを書く