日展 書の部で3人入選
2016年10月21日
日展の書部門で入選した=右から=清水まみさん、鍜治美恵さん、大島靖月さん
* * *
塩屋の清水まみさん(60)は3年連続3度目の入選。「秋雨に粟津野くれば」で始まる長塚節の短歌を調和体で表現した。応募締め切りの1カ月前に紙の向きを縦から横に変更。思い切った判断が功を奏し、文字のバランスがとれた作品に仕上がった。
「短歌に詠まれた情景を頭の中に思い浮かべながら筆を動かしました。入選できたのは、先生や家族の支えで恵まれた稽古をさせていただいたおかげです」と語った。
* * *
加里屋の鍜治美恵さん(36)は王維の漢詩「淑園」を題材に出品し、2年連続3度目の入選を果たした。
古典を臨書して字形の要素を自分の中に取り込み、じっくりと作品構成を組み立てていくのが鍜治さんの手順。今回は時間をかけて練った構成をさらに5回も見直し、文字の大きさや線の太さ、バランスなどを緻密に整えた。
「今の自分に出来る精一杯の作品にはなりましたが、理想にはまだまだです」と、さらなる高みを目指す。
* * *
加里屋の大島靖月さん(66)は初めての入選。中国・明代初期の詩人、高青邱の漢詩3首を長さ4メートルの巻子に表装して出品した。作品全体の文字数は168字に及び、「一枚書き上げるのに1時間かかった」という労作。「集中力を切らさずに書ききるのが大変でしたが、やりがいがありました」と振り返る。
日展には「一生のうち一回は入選したい」と20年以上前から毎年出品してきたといい、「今回は『努力賞』としていただけたものと思っています」と控えめに喜んだ。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2016年10月22日(2203号) 1面 (11,092,257byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
なぜ塩産地に? 「ブラタモリ」風動画でPRへ [ 文化・歴史 ] 2024年02月10日築150年の三木家住宅「アイデア組み合わせてリノベーションを」 [ 文化・歴史 ] 2024年01月30日赤穂緞通作家の見並なおこさんに「ふるさと文化賞」 師匠に続き受賞 [ 文化・歴史 ] 2024年01月29日鷏和の「国境石」破損 市教委「原因は不明」 折鶴300羽超つながる作品も 坂越で連鶴展 [ 文化・歴史 ] 2024年01月15日坂越地区テーマに「赤穂の魅力再発見講座」 炎と煙が生み出した「富士」 や「龍」 雲火焼陶板絵 [ 文化・歴史 ] 2024年01月03日華麗な文様表紙に 赤穂緞通の御朱印帳 [ 文化・歴史 ] 2024年01月02日日展で10年連続入選 塩屋の清水まみさん [ 文化・歴史 ] 2024年01月01日田辺眞人氏の歴史発見講座 受講者50人募集 「もう一度本格的な忠臣蔵を」時代劇研究家の春日太一さん講演 [ 文化・歴史 ] 2023年12月15日日本遺産サポーター講習会 修了者に白バンド進呈 義士ゆかりの大石神社に四十七士銘板 [ 文化・歴史 ] 2023年12月09日「感動させる演奏を」マーチングバンド全国大会で活躍誓う [ 文化・歴史 ] 2023年12月09日喜寿の紀行写真展「北の大地を行く」 [ 文化・歴史 ] 2023年12月03日
コメントを書く