「もう一度本格的な忠臣蔵を」時代劇研究家の春日太一さん講演
2023年12月15日
赤穂義士会主催の講演会が9日、加里屋中洲の市民会館であり、時代劇研究家の春日太一さん(46)が「映画会社やテレビ局はなぜ『忠臣蔵』を作らなくなったのか」と題して約90人を前に語った。
『忠臣蔵入門』『大河ドラマの黄金時代』などの著書がある春日さんによると、忠臣蔵を正面から描いたテレビドラマは田村正和が主演した2010年の『忠臣蔵〜その男、大石内蔵助』以降なく、映画では1994年の『四十七人の刺客』までさかのぼり、その後はパロディやスピンオフ的な作品しか作られていないという。
かつて「興行の独参湯」と呼ばれ、お茶の間でも愛された忠臣蔵ものが制作されなくなった理由について、春日さんは「バブル崩壊後、テレビ局の資金難や時代劇からのスポンサー離れがあり、本格的な忠臣蔵ものを作るために必要なオールスター級の俳優と多くのセットを揃えるだけの資金力がなくなった」と説明。さらに、映画会社やテレビ局の上層部にも忠臣蔵を知らない世代が増え、ますます作品が手掛けられなくなる「負のスパイラル」に陥っていると分析した。
「巷では『元禄赤穂事件はテロだから作られなくなった』と言う人もいるが、それは60年前に議論されたことで、すでに先人の作り手たちがクリアしている」として否定。「忠臣蔵は筋書きが分かっていても面白いコンテンツ。今の時代でも工夫すれば面白い作品はできる」と強調し、「力のあるスター俳優に『大石内蔵助を演じたい』と映画会社やテレビ局に言ってもらうのが近道」と再び本格的な忠臣蔵作品が生まれることを期待した。
『忠臣蔵入門』『大河ドラマの黄金時代』などの著書がある春日さんによると、忠臣蔵を正面から描いたテレビドラマは田村正和が主演した2010年の『忠臣蔵〜その男、大石内蔵助』以降なく、映画では1994年の『四十七人の刺客』までさかのぼり、その後はパロディやスピンオフ的な作品しか作られていないという。
かつて「興行の独参湯」と呼ばれ、お茶の間でも愛された忠臣蔵ものが制作されなくなった理由について、春日さんは「バブル崩壊後、テレビ局の資金難や時代劇からのスポンサー離れがあり、本格的な忠臣蔵ものを作るために必要なオールスター級の俳優と多くのセットを揃えるだけの資金力がなくなった」と説明。さらに、映画会社やテレビ局の上層部にも忠臣蔵を知らない世代が増え、ますます作品が手掛けられなくなる「負のスパイラル」に陥っていると分析した。
「巷では『元禄赤穂事件はテロだから作られなくなった』と言う人もいるが、それは60年前に議論されたことで、すでに先人の作り手たちがクリアしている」として否定。「忠臣蔵は筋書きが分かっていても面白いコンテンツ。今の時代でも工夫すれば面白い作品はできる」と強調し、「力のあるスター俳優に『大石内蔵助を演じたい』と映画会社やテレビ局に言ってもらうのが近道」と再び本格的な忠臣蔵作品が生まれることを期待した。
「今の時代でも面白い忠臣蔵作品は可能」と語る時代劇研究家の春日太一さん
<前の記事 |
[ 文化・歴史 ]
赤穂城と忠臣蔵 スマホで音声ガイド [ 文化・歴史 ] 2024年12月14日四十七士の和紙人形 赤穂大石神社へ奉納 [ 文化・歴史 ] 2024年12月07日義士祭パレード実況担当へ高校生ら特訓中 [ 文化・歴史 ] 2024年12月05日「博士」目指して忠臣蔵検定 40問に挑む [ 文化・歴史 ] 2024年12月02日児童ら地域の名所巡る「尾崎ウォークラリー」 後世残したい自然と風景 写真展「わが千種川」 [ 文化・歴史 ] 2024年11月30日義士祭奉賛学童書道展が開幕 1日まで 赤穂義士・堀部安兵衛の自筆遺書再発見「命がけの覚悟」 [ 文化・歴史 ] 2024年11月26日JAXAミッション支援 高校生たちが観測チャレンジ [ 文化・歴史 ] 2024年11月17日美術家8人が出品「群象の会」展 22日から [ 文化・歴史 ] 2024年11月15日獅子舞4団体が熱演 赤穂市伝統文化祭 [ 文化・歴史 ] 2024年11月10日アートで地域の魅力さらに 御崎でプロジェクト [ 文化・歴史 ] 2024年11月06日獅子舞保存会4団体出演 9日に伝統文化祭 日展書の部11年連続入選 塩屋の清水まみさん [ 文化・歴史 ] 2024年11月03日赤穂市文化賞・スポーツ賞など 7団体50個人表彰
コメントを書く