高齢者保護の善行男性が判明
2017年03月01日
高齢者保護の善行が判明した町田雄治さん
善意の男性は加古川市山手の自営、町田雄治さん(51)。大工業の町田さんは同日午後9時ごろ、赤穂市内での仕事を終えて帰宅する途中、加里屋中洲の道路沿いで高齢の女性がしゃがみ込んでいるのを見かけた。「体調不良か交通事故にでも遭ったのでは」と心配になった町田さんは車をUターン。すると、同じように気にかけた男性が道路脇に車を停め、女性に声を掛けていたという。
「おばあちゃんは薄着で寒そうでした。どこから来たったん? と尋ねたら、『塩屋小学校の近く』やと。前に塩屋で仕事したことがあって、だいたい距離はわかる。そんなとこまで歩いて帰ったら寒うて風邪ひくから、乗せて帰ったげるわって言うたんです」
もう一人の男性から「お願いします」と託された町田さんは女性を助手席に乗せて塩屋方面へ。塩屋小近くまで来て、詳しい道を尋ねようと声を掛けた相手が女性を捜索中の消防団員だった。
「なんや消防団の人がようさん歩いとってね。ひょっとしたら、このおばあちゃんを捜しとんちゃうか思たら、ほんまにそうやった」
町田さんは消防団員の案内で捜索本部が置かれていた塩屋西自治会館へ向かい、女性は無事に家族と対面できた。捜索関係者によると、県警から手配された警察犬が活動を開始しようとしていたところだったという。
「ご家族も消防団の人らも、おばあちゃんがけがしてへんか確認したり、いろんなとこに連絡したり、いろいろ大変そうやったんで、『僕、よかったら帰りますね』言うて声掛けて帰ったんです」
町田さんはその後も赤穂市内での仕事が続き、女性を保護した出来事を周囲にポロリと話した。たまたま、同じ現場に入っていた協力業者の中に捜索に関わった消防団員がおり、町田さんが善意の男性だったことがわかった。女性の家族にも知らされ、家族は町田さんに感謝を伝えることができた。
数年前まで小学生ソフトボールチームの監督を務めていたという町田さん。「人には親切に。思ったことは行動に移そう」などと指導してきたという。「子どもらに言うた以上は自分が率先してやらなあかん」。これまでも自転車で転んだ人を見れば「大丈夫か」と声を掛けるなど、助けが必要かもしれないと思えば積極的に手を差し伸べるように心掛けているという。
町田さんは「おばあちゃんが無事だったことが何より。良かった」とやさしく目を細めた。
<前の記事 |
関連サイト:
【関連記事】高齢者保護の親切男性 君の名は?
掲載紙面(PDF):
2017年3月4日(2222号) 3面 (13,192,171byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 街ネタ ]
天国からブドウでメッセージ? [ 街ネタ ] 2009年10月11日風景画モチーフ求めて来穂 木津の「枯木地蔵」で供養 地域の手でゲートボール場整備 [ 街ネタ ] 2009年08月19日一宿一飯の恩義忘れず [ 街ネタ ] 2009年08月18日収穫も楽しめるゴーヤーのカーテン [ 街ネタ ] 2009年07月25日一瞬の晴れ間に日食撮影成功 [ 街ネタ ] 2009年07月23日珍しいサンセベリアの花咲く [ 街ネタ ] 2009年06月26日源流から河口まで千種川沿い縦走 [ 街ネタ ] 2009年06月19日落ちたひな「できればそのままに」 [ 街ネタ ] 2009年06月12日最近では珍しいナマズの遡上 [ 街ネタ ] 2009年06月11日親子キュウリに花が咲く [ 街ネタ ] 2009年06月05日芋煮で楽しいひととき [ 街ネタ ] 2009年06月02日市内洋食店の草分け、惜しまれつつ閉店 [ 街ネタ ] 2009年05月30日ゴーヤーで緑のカーテンを [ 街ネタ ] 2009年05月29日
コメントを書く