金魚アート 金沢21世紀美で展示
2017年04月22日
千崎輝幸さんと作品「百万石の金影」の一部
浮世絵にも登場するなど、古くから絵画や陶芸などに描かれてきた金魚をテーマに作家22人が出品するアート展。千崎さんは「金魚の女性的な美しさ」に魅力を感じ、5年ほど前から金魚を作品の主題としており、昨年1月に美術館から出品を依頼された。
出品作は、直径2センチほどのガラス製おはじきの一つ一つにアクリル絵の具で金魚を描き、金魚のシルエットをかたどった木製パネル(縦約30センチ、横約40センチ)に点描画のように並べ貼って魚体の模様を表現。形も模様も異なる50体を制作し、会場では全体で一つの大きな魚影になるように並べて展示する。
おはじきの奥には下地としてパネルに貼った色鮮やかな着物生地や千代紙が透けて見え、和の雰囲気を強調。おはじきのすき間を埋める透明樹脂にはネイルアートに使われる金や銀の小さなスパンコールを散りばめた。「加賀百万石を意識した」(千崎さん)という優美で華やかな作品となっている。
千崎さんは平成11年に神戸の美術系専門学校を卒業。会社員として働きながら創作活動を続け、同14年の兵庫県展で大賞(知事賞)に輝いた。今作は「これまでで最も時間と労力をかけて仕上げた作品の一つ」。あまりに細かい作業が続いたため、1・0だった視力が0・6に下がってしまったという。
「コンクール以外で自分の作品が美術館に展示されるのは初めてです。会場の大きさに負けないように大きなサイズの作品としました。身を削った作品なので、ぜひ多くの人に見ていただきたいです」と話している。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2017年4月22日(2228号) 1面 (12,737,331byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
なぜ塩産地に? 「ブラタモリ」風動画でPRへ [ 文化・歴史 ] 2024年02月10日築150年の三木家住宅「アイデア組み合わせてリノベーションを」 [ 文化・歴史 ] 2024年01月30日赤穂緞通作家の見並なおこさんに「ふるさと文化賞」 師匠に続き受賞 [ 文化・歴史 ] 2024年01月29日鷏和の「国境石」破損 市教委「原因は不明」 折鶴300羽超つながる作品も 坂越で連鶴展 [ 文化・歴史 ] 2024年01月15日坂越地区テーマに「赤穂の魅力再発見講座」 炎と煙が生み出した「富士」 や「龍」 雲火焼陶板絵 [ 文化・歴史 ] 2024年01月03日華麗な文様表紙に 赤穂緞通の御朱印帳 [ 文化・歴史 ] 2024年01月02日日展で10年連続入選 塩屋の清水まみさん [ 文化・歴史 ] 2024年01月01日田辺眞人氏の歴史発見講座 受講者50人募集 「もう一度本格的な忠臣蔵を」時代劇研究家の春日太一さん講演 [ 文化・歴史 ] 2023年12月15日日本遺産サポーター講習会 修了者に白バンド進呈 義士ゆかりの大石神社に四十七士銘板 [ 文化・歴史 ] 2023年12月09日「感動させる演奏を」マーチングバンド全国大会で活躍誓う [ 文化・歴史 ] 2023年12月09日喜寿の紀行写真展「北の大地を行く」 [ 文化・歴史 ] 2023年12月03日
コメントを書く