同意得ず中絶 市民病院に賠償命令〜岡山地裁
2017年05月01日
赤穂市民病院で人工妊娠中絶処置を受けた岡山市の40代女性とその夫が、処置の決定に過失があったとして同病院を運営する赤穂市に慰謝料など約2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4月26日、岡山地裁であり、曳野久男裁判長は病院側が夫の同意を得ずに処置の実施を決定した過失を認め、市に55万円の支払いを命じた。
判決によると、女性は平成23年4月に切迫流産で同病院へ入院。入退院を繰り返し、同6月に中絶処置を受けた。夫婦とも中絶同意書を提出しておらず、夫は処置の際、女性に代わって輸血同意書に署名。夫婦は病院側の判断や決定に過失があり、精神的苦痛を受けたとして同26年に提訴した。
裁判は、▽中絶処置の実施を決定した医師の判断に過失がなかったか▽母体保護法が定める本人及び配偶者の同意の有無−が主な争点となった。
判決で曳野裁判長は、妊娠継続は女性の生命に危険があったとし、「判断は相当」と医師の過失を否定した。また、入院中の女性の発言記録などから、「女性の同意があった」と認定。一方、夫については、「当初より一貫して人工妊娠中絶に反対」していたと指摘した上で、「(輸血同意書に代筆したからといって)処置に同意していたとはいえない」とした。
▽明石元秀市長のコメント=「対応については判決の内容をみて検討したい」
掲載紙面(PDF):
2017年5月13日(2230号) 1面 (11,841,385byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
判決によると、女性は平成23年4月に切迫流産で同病院へ入院。入退院を繰り返し、同6月に中絶処置を受けた。夫婦とも中絶同意書を提出しておらず、夫は処置の際、女性に代わって輸血同意書に署名。夫婦は病院側の判断や決定に過失があり、精神的苦痛を受けたとして同26年に提訴した。
裁判は、▽中絶処置の実施を決定した医師の判断に過失がなかったか▽母体保護法が定める本人及び配偶者の同意の有無−が主な争点となった。
判決で曳野裁判長は、妊娠継続は女性の生命に危険があったとし、「判断は相当」と医師の過失を否定した。また、入院中の女性の発言記録などから、「女性の同意があった」と認定。一方、夫については、「当初より一貫して人工妊娠中絶に反対」していたと指摘した上で、「(輸血同意書に代筆したからといって)処置に同意していたとはいえない」とした。
▽明石元秀市長のコメント=「対応については判決の内容をみて検討したい」
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2017年5月13日(2230号) 1面 (11,841,385byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 社会 ]
防火基準適合の宿泊施設に「表示マーク」 [ 社会 ] 2014年08月07日窓口の安全確保に非常通報装置 [ 社会 ] 2014年08月03日市長選に2人目出馬表明、8年ぶり選挙戦へ [ 社会 ] 2014年08月01日外部評価の対象選定スタート スキルアップへ若手教諭が研修 [ 社会 ] 2014年08月01日農地の生態系保全状況をチェック [ 社会 ] 2014年07月25日いじめ根絶へ学校の垣根越えて連携 来年1月市長選は18日投票 [ 社会 ] 2014年07月17日慢性痛解消の決め手は適度な運動 [ 社会 ] 2014年07月06日浴衣で涼しげに夏の夕べを街歩き [ 社会 ] 2014年07月05日街中で気軽に談論「哲学カフェ」 [ 社会 ] 2014年07月05日ヒラオコ、日本生命のキャンペーン曲に起用 [ 社会 ] 2014年07月05日伊和都比売神社で海開きの神事 [ 社会 ] 2014年07月01日半年の節目、輪越しまつりで息災願う [ 社会 ] 2014年07月01日かご網引き揚げてアナゴ漁体験 [ 社会 ] 2014年06月29日