赤穂市議会は１１日の臨時会で議場に国旗を掲揚。開会に先立ち、国歌斉唱を行った。昨年１月の臨時会に続き２度目。議会事務局の調べでは、兵庫県内の２９市議会中２６議会が国旗を掲揚しているが、国歌斉唱を実施している市議会は赤穂市のみという。
　この日は議場の正面に「日の丸」と市旗を掲げ、有田光一議長が「開会に先立ちまして国歌斉唱を行いますので全員ご起立をお願い致します」と呼び掛けた。「君が代」の斉唱が行われている間、議員１８人のうち２人が一時退席した。
　国旗・市旗の掲揚と国歌斉唱について、議会事務局によると、「昨年の臨時会が初めてで、それまでは一度もなかった」という。数年前から会派代表者会で検討を続け、昨年は年明け最初の臨時会で実施する方針を議長裁定。今年も改めて議会運営委員会などではかり、賛成多数で実施が決まった。
　議会事務局が昨年１２月に県下各市の議会に確認したところによると、その時点で国旗を議場に掲揚していないのは赤穂と相生、丹波の３議会のみ（丹波は市旗と全国市議会議長会の紋章を掲揚）。一方、国歌斉唱を行っている市議会はなかった。
　国旗・市旗の掲出と国歌斉唱について、「国家の象徴として掲揚すべき、した方がよいとの意見が多数だったので実施した」と有田議長。会派で反対している日本共産党赤穂市会議員団の小林篤二議員は「『日の丸』は日本の侵略戦争のシンボルそのもので、議場に掲げるのは、どうしても認めることができない。全会派一致の原則を無視した議会運営も問題だ」と話している。

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2018年1月13日(2262号) 1面 (14,117,413byte)
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