赤穂市消防本部が今年１月に実施した職員アンケートで、「職場でパワハラの被害にあった経験はありますか」との問いに「はい」と答えた職員が複数いたことが関係者への取材でわかった。
　同本部は「アンケート結果は職場環境をよりよくする体制を整えるための内部資料であり、結果を公表する予定はない」と具体的な人数や内容を明らかにしていない。
　同本部によると、「ハラスメントに関するアンケート」と題して職員（パートを含む）９３人を対象に無記名式で行い、２月上旬までに全員から回答を得た。本紙が取材した５月２日の時点で「まだ集計が終わっていない」としながらも、ある幹部職員は、「『（パワハラ被害の経験が）ある』と答えた者の割合は、消防庁が実施したアンケート調査とほぼ同じ程度だった」と明かした。
　消防庁が昨年３月に全国各地の消防職員４０００人を対象に行った調査では、「最近１年間にパワハラを受けた」と答えた職員の割合は男性１７・５％、女性１２・８％。同庁は同７月にハラスメント対策を実現可能なものから取り組むよう各自治体へ通知。赤穂市消防本部は同９月、「ハラスメントの防止に向けて積極的に取り組んでいく必要があると深く感じている」などとする声明を消防長名で出した。
　今回のアンケート調査結果について、河本憲昭消防長は「現在内容を精査しているが、赤穂市の公表基準に照らして該当するような事案はない。集計結果は職員には知らせ、働きやすい職場づくりに活かしたい」と話している。

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掲載紙面（PDF）：
2018年5月12日(2277号) 1面 (11,357,483byte)
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