韓国人歌手が“日本の母”に恩返しライブ
2008年12月20日
「日本のお母さん」に歌を聴かせようと赤穂でコンサートを開くザ・ストーリー=右から2人目がパク・スヒョさん
平成町の主婦広瀬重美さん(65)は8年前に最愛の夫に先立たれ、心にぽっかりと穴が開いた。一時は自殺を考えるほどふさぎこんだが、韓国ドラマ「冬のソナタ」に登場する美しい風景や物語に癒され、3年前にソウルへ観光旅行。現地へ留学している友人の紹介で出会ったのが歌手のパク・スヒョさん(26)だった。
パクさんは平成16年に男性4人のボーカルグループ「T.H.E STORY(ザ・ストーリー)」でデビュー。新人部門で1位になるなど将来を期待されたが、メンバーの徴兵などで事実上の解散。大好きな音楽活動ができず、行き場を失っていた。
食事やカラオケを一緒に楽しむうちに、パクさんは広瀬さんのことを深い親しみを込めて「イモ(おばちゃん)」と慕うように。広瀬さんも「まるで息子ができたみたい」と、その後も半年に一度はソウルを訪れた。空港に到着すると必ずパクさんが出迎えて、名所やドラマのロケ地を案内してくれた。
昨年8月には誕生日の広瀬さんを驚かそうと、民族衣装のプレゼントを抱えたパクさんが突然来穂。約1週間ホームステイし、すき焼きと手料理でもてなした。
「言葉は通じなくても、お互いの気持ちは通じ合える」。実の親子と変わらないぐらいの絆が生まれた。
パクさんから元気をもらった広瀬さんは会うたびに「もう一度、歌ってくれるのを待っているからね」と声をかけ続けた。パクさんはその期待に応え、今年10月に新メンバーでグループを再結成。本格派R&B(リズム&ブルース)のグループとして念願のCDデビューも果たした。
パクさんは所属事務所と契約する際、「日本に行って歌うためにスケジュールを空けてほしい」と要望。すでに韓国内でのプロモーションが組まれていたが、渡航費用も全額自己負担するという熱意で事務所側を説得した。
メンバー4人は17日に来日。25日まで滞在し、日本の支援者らが押さえた会場でコンサートを開く。
「本当に孝行息子。スヒョ君のおかげで、いつの間にか生きることが楽しくなった」と広瀬さん。「すてきな笑顔と歌声を楽しみにしています」と心をときめかせている。
コンサートは1階ホールで午後6時半開場、7時半開演。「お世話になった日本のみなさんのために歌いたい」と無料で行う。会場で販売するCD(1000円)の売上げが彼らの日本での活動費になる。問合せは「ザ・ストーリーinAKO実行委員会」Tel42・2335(木村タンス店)。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2008年12月20日(1827号) 1面 (5,225,212byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
希少なレコード再生 ビートルズ・コンサート [ イベント ] 2021年12月10日14日に赤穂義士祭 高校生四十七士が練り歩き [ イベント ] 2021年12月07日伝統芸能とヒップホップ融合「傘ダンス」 JR赤穂線70周年 12日に記念イベント [ イベント ] 2021年12月06日障がい者週間 4日に「市民のつどい」 [ イベント ] 2021年11月29日オリザ版「忠臣蔵」来月12日 初の赤穂公演 ル・ポン音楽祭 ベルリンからオンライン配信 令和4年成人式 前回に続き式典のみ 城下町、御崎海岸など3ルート「忠臣蔵うぉ〜く」 盆栽や花を販売「花と緑にふれあう祭り」 パレード、露店は中止 規模縮小で義士祭 [ イベント ] 2021年10月20日東有年沖田遺跡公園でコスモス野菜市 [ イベント ] 2021年10月18日日本人初 世界Cパワリフ選手権V 藤井優弥さん [ イベント ] 2021年10月09日周世の黒枝豆 16・17日に直売会 1株100円 [ イベント ] 2021年10月09日今年の義士祭「規模縮小して開催」の方針
コメントを書く