「いずれモンゴルで国際協力を」奥田美咲さん
2020年10月31日
モンゴルでの技術指導の様子
首都ウランバートルの国立病院で医療現場に携わりながら、新人の作業療法士に技術指導。世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で帰国を余儀なくされた後も、日本から活動を継続した奥田さんに2年間の活動について話を聞いた。
* * *
ー2年間を振り返ってください。
「モンゴルでは私が赴任した年に作業療法士の資格制度が創設され、4年間勉強して資格を取得した人が、私の赴任先の病院にも入職してきたんですね。さらに翌年にもう一人。二人とも、とても優秀で勉強熱心だったので本当にやりやすかったですね」
ー活動の中で一番うれしかったことは何ですか
「それまでは作業療法の専門知識をもった人材がいなかったため、作業療法学科の学生が実習に来た時にいきなり現場の仕事を任されることがあったんです。私が指導した2人が後輩の学生たちに対してきちんとやり方を教え、一緒に患者さんを診るといった日本的な教育を取り入れてくれて。それがすごくうれしかったです」
ー新型コロナの影響で任期途中での帰国となりました
「モンゴルで活動を続けたかったのですが、3月中旬に全世界に派遣されているJICA関係者の安全対策として、避難一時帰国を命じられました。命じられた3日後には飛行機で現地を離れました。ゴールデンウイークのころには再びモンゴルに戻れるつもりで、荷物も置いたままにしていたんですけど、5月に住居を引き払うことになったと連絡があり、もう帰れないかも知れないと思いました」
ー残りの任期はどのように過ごしたのですか
「JICAのオンライン講座でモンゴル語の勉強を続けつつ、SNSで活動先の同僚と連絡を取り合って診療業務に関するアドバイスを行ったり、リハビリテーションに関する情報をモンゴル語と日本語で発信するフェイスブックのページを後輩隊員と協力して開設したり、自分にできることを続けました」
ー今後の展望を教えてください
「また作業療法士として働こうと思っていますが、いずれはモンゴルで国際協力プロジェクトに関われるようになりたいです。例えば、リハビリテーションのOJT(現場実務訓練)を推進するプロジェクトがあれば、ぜひ応募したい」
ーモンゴルで初めての作業療法士学会を開催したいともおっしゃってました
「実は今年7月にウランバートルで開催される予定で、私も発表させてもらえることになっていたのですが、コロナの影響で中止になってしまいました。本当に残念で。。。しばらく先のことになるかも知れませんが、学会が実現するときには、ぜひ参加したいと思っています」
ーモンゴルに行って良かったですか
「最初の半年くらいはモンゴル語に苦戦してうまくコミュニケーションが取れなかったり、想定以上の文化の違いに直面したりで、日本に帰りたいと思ったこともあったんですけど、今ではモンゴルに住みたいなと思うくらい好きになりました。特に、直接関わった同僚の2人とは一生の友人になると思います」
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2020年10月31日号(2390号) 3面 (10,103,089byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
手作りの「陣たくん人形」を寄贈 [ ボランティア ] 2014年10月16日行政相談委員の功績で大臣表彰 [ ボランティア ] 2014年10月16日「幻の天守閣」準備始まる [ ボランティア ] 2014年10月15日記念日に恒例の清掃ボランティア [ ボランティア ] 2014年10月08日国際音楽祭に向けて清掃奉仕 [ ボランティア ] 2014年10月05日陣たくん看板で交通マナーアップ 「マモルンジャー」も安全運転アピール 青年海外協力隊員としてセネガルへ [ ボランティア ] 2014年09月26日復興歩む宮城を学生らが訪問 [ ボランティア ] 2014年09月23日手話覚えたら楽しいよ 「平成の龍馬」赤穂で慰問ライブ [ ボランティア ] 2014年09月13日シティマラソン、ボランティアランナー募集 ごみのポイ捨て目立つ赤穂港突堤 [ ボランティア ] 2014年09月08日豪雨被害の丹波市で救援ボランティア [ ボランティア ] 2014年08月27日伝統の夏休み親子清掃奉仕
コメントを書く