関福大リレーコラム・体内時計を整えて睡眠の質を向上
2021年07月10日
寝るまで何をしているのかと聞くと、「スマートフォンを触ったり、パソコンで動画を見ながら横になっている」と、話してくれました。そこで、今回は睡眠と光の関係についてご紹介します。
睡眠は、「目覚めホルモン」と呼ばれるコルチゾールと「眠りホルモン」と呼ばれるメラトニンというホルモンが関係しています。この2つのホルモンの分泌によって、眠りについたり、体が活動的になったりします。
コルチゾールとは、目から入る光の刺激で分泌され、体が活動するように脳から伝達がされます。メラトニンは、コルチゾールとは逆に夜暗くなると分泌され、体をリラックスさせる効果があり、体が眠りやすい状態にします。
しかし、夜遅くにパソコン、スマートフォン等の強い光(ブルーライト)を浴びると、脳が寝る時間ではないと勘違いをして、メラトニンの分泌が低下し、コルチゾールの分泌が活発になると言われています。また、寝る前にブルーライトを浴びると、成長ホルモンなどの健康を支える様々なホルモンの分泌のバランスが乱れてしまい、寝ても疲れが取れない状態になることもあります。
日本睡眠医学協会は、睡眠時に免疫細胞の活動が促進するため、睡眠の乱れによって、免疫機能が低下すると、警告しています。質の良い睡眠をとるためには、寝る前にスマートフォンやパソコンを見ないこと、朝起きた時に朝日を浴びることなどで、体内時計(サーカディアンリズム)を整えることに繋がり、有効とされています。
また、日中に屋外での活動(運動など)を積極的にすることや、早寝早起きをして規則正しい生活でサーカディアンリズムを整えることも睡眠の質を向上させるといわれています。(教育学部保健教育学科助教・岡井千沙子)
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2021年7月10日号(2424号) 4面 (9,184,263byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ かしこい子育て ]
関福大リレーコラム・翼をつけたエンジェル 2023年01月28日関福大リレーコラム・心の体力(幸せの素)を養う 2022年12月17日関福大リレーコラム・めざせ! さかなクン 2022年12月03日関福大リレーコラム・心のふるさと、播州赤穂 2022年11月19日関福大リレーコラム・知・徳・体の調和のとれた子育てを 2022年11月05日関福大リレーコラム・幼児期こそ漢字 2022年10月29日関福大リレーコラム・偉人に学ぶ「生き方」 2022年09月03日関福大リレーコラム・子育ての手段に『論語』 2022年08月06日関福大リレーコラム・活動にある学習4〜水彩画編〜 2022年07月15日関福大リレーコラム・活動にある学習3〜アフォーダンス編〜 2022年07月02日関福大リレーコラム・活動にある学習2〜キャンプ編〜 2022年06月03日関福大リレーコラム・活動にある学習1 2022年05月21日関福大リレーコラム・STEAMからみる理科教育(4)〜エネルギー編 2022年04月29日関福大リレーコラム・STEAMからみる理科教育(3)〜地球編 2022年04月02日関福大リレーコラム・STEAMからみる理科教育(2)〜粒子編 2022年03月18日
コメントを書く