水道水のPFAS検査 市内すべての水源地に拡充
2024年07月13日
人への有害性が指摘されている化学物質の有機フッ素化合物(PFAS)について、赤穂市は上水道で実施する水質検査の調査箇所を今年度から市内すべての水源地に拡充した。
市は有機フッ素化合物の検査結果を公表していないが、「国が定める目標値を下回っており、問題はない」とし、今後公表するかどうかは「国が対応を検討しているところなので、その動向をみて判断する」(上下水道部浄水係)としている。
環境省の資料によると、PFASには1万種類以上の物質があるとされ、代表的なものとして金属メッキ処理剤や泡消火薬剤などに使われたペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)と界面活性剤などの用途があるペルフルオロオクタン酸(PFOA)がある。自然界で分解されにくく、コレステロール値の上昇や発がん、免疫系などとの関連が報告されている。どの程度の量で影響が出るのか現時点では明らかになっていない。
厚生労働省は有機フッ素化合物を「水質管理目標設定項目」に位置付け、水道水で「1リットルにつき50ナノグラム以下」とする暫定目標値を定めたのを受け、市は2021年度から上水道の水質検査項目に追加。市内5か所の水源地のうち、木津第2は年2回、木津第1は年1回、東有年と原は2年に1回検査してきた。今年度からは東有年と原の検査頻度を毎年1回に増やし、新たに真殿水源地と木津の千種川を検査箇所に加えた。市は「PFASに対する社会の関心が高まっていることを踏まえた」(同係)としている。
市は現在、全部で90項目の水質検査を実施しているが、検査結果を公表しているのは大腸菌や重金属類など水道法で検査が義務付けられている「水質基準項目」(51項目)のみで、水質管理目標設定項目(27項目)と市が独自に設定している項目(12項目)については「公表する義務がない」として公表していない。
情報公開請求で開示された21〜23年度の有機フッ素化合物の検査結果によると、21年9月に東有年、23年9月に木津第1でそれぞれ「1リットルにつき5ナノグラム」を検出。市は「暫定目標値の10分の1の値であり、水道水として問題はない」(同係)としている。その他の検査結果はすべて「検出限界値未満」だった。
有機フッ素化合物をめぐっては、国内では沖縄県や神奈川県の米軍基地周辺、大阪府の工場周辺の河川などから目標値を超える値が相次いで検出。東京の多摩地区で行われた血液検査では、住民の血中濃度が国のかつての調査より約3倍高いことが明らかになった。国は全国の都道府県と水道事業者に今年9月末までに検出結果を報告するよう通知した。
掲載紙面(PDF):
2024年7月13日号(2559号) 1面 (6,666,689byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
市は有機フッ素化合物の検査結果を公表していないが、「国が定める目標値を下回っており、問題はない」とし、今後公表するかどうかは「国が対応を検討しているところなので、その動向をみて判断する」(上下水道部浄水係)としている。
環境省の資料によると、PFASには1万種類以上の物質があるとされ、代表的なものとして金属メッキ処理剤や泡消火薬剤などに使われたペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)と界面活性剤などの用途があるペルフルオロオクタン酸(PFOA)がある。自然界で分解されにくく、コレステロール値の上昇や発がん、免疫系などとの関連が報告されている。どの程度の量で影響が出るのか現時点では明らかになっていない。
厚生労働省は有機フッ素化合物を「水質管理目標設定項目」に位置付け、水道水で「1リットルにつき50ナノグラム以下」とする暫定目標値を定めたのを受け、市は2021年度から上水道の水質検査項目に追加。市内5か所の水源地のうち、木津第2は年2回、木津第1は年1回、東有年と原は2年に1回検査してきた。今年度からは東有年と原の検査頻度を毎年1回に増やし、新たに真殿水源地と木津の千種川を検査箇所に加えた。市は「PFASに対する社会の関心が高まっていることを踏まえた」(同係)としている。
市は現在、全部で90項目の水質検査を実施しているが、検査結果を公表しているのは大腸菌や重金属類など水道法で検査が義務付けられている「水質基準項目」(51項目)のみで、水質管理目標設定項目(27項目)と市が独自に設定している項目(12項目)については「公表する義務がない」として公表していない。
情報公開請求で開示された21〜23年度の有機フッ素化合物の検査結果によると、21年9月に東有年、23年9月に木津第1でそれぞれ「1リットルにつき5ナノグラム」を検出。市は「暫定目標値の10分の1の値であり、水道水として問題はない」(同係)としている。その他の検査結果はすべて「検出限界値未満」だった。
有機フッ素化合物をめぐっては、国内では沖縄県や神奈川県の米軍基地周辺、大阪府の工場周辺の河川などから目標値を超える値が相次いで検出。東京の多摩地区で行われた血液検査では、住民の血中濃度が国のかつての調査より約3倍高いことが明らかになった。国は全国の都道府県と水道事業者に今年9月末までに検出結果を報告するよう通知した。
写真はイメージです
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2024年7月13日号(2559号) 1面 (6,666,689byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 社会 ]
自動車税の納付は6月2日までに [ 社会 ] 2014年05月23日「勇気持って暴排機運高めよう」 [ 社会 ] 2014年05月22日ごみ焼却炉改修、通常運転再開へ [ 社会 ] 2014年05月21日3年ぶり海開きへ水質調査 [ 社会 ] 2014年05月20日津波避難マップの赤穂市版 [ 社会 ] 2014年05月15日矢野氏が正式に立候補表明 [ 社会 ] 2014年05月14日水害防止の有年ポンプ場が竣工 [ 社会 ] 2014年05月14日赤穂市が対策本部を設置 公民館からの二次避難を訓練 [ 社会 ] 2014年05月11日初夏の公園でバードウオッチング [ 社会 ] 2014年05月11日産廃専門家会議、来年2月目標に論点整理 [ 社会 ] 2014年05月07日西有年の産廃処分場計画「認可なら身売り」 [ 社会 ] 2014年05月04日事業者への意見書追加を容認 [ 社会 ] 2014年05月04日商議所青年部の新会長に山崎氏 [ 社会 ] 2014年05月01日産廃専門家会議のメンバー決まる [ 社会 ] 2014年04月30日
コメント
2 1
投稿:赤穂民報 2024年07月13日(PSAS汚染マップ https://www3.nhk.or.jp/news/tokushu/20240612/pfasmap/#5.99/35.542/136.369)
その点、赤穂では早く?から検査をしていた点は褒めるべき行動だと思う。
アメリカ(今年4月決定)ではPFOS、PFOA それぞれ1Lあたり4ナノグラム
ドイツ(2028年から)はPFOS、PFOA などの合計が1Lあたり20ナノグラム
日本は(暫定目標値で)PFOS、PFOAの合計が1Lあたり50ナノグラム
(ソース MBS NEWS https://www.mbs.jp/news/feature/specialist/article/2024/07/101041.shtml)
赤穂では1リットルにつき5ナノグラム(PFAS)
PFOSとPFOAの個別の記載が無いですが・・・。
現状ではアメリカの基準もクリアできるぐらいには赤穂の水は安全だと言えるのではないでしょうか?
6 2
投稿:30代男性 2024年07月13日コメントを書く