市内の登山道を本に
2008年02月09日
赤穂の主な登山道を本にまとめた松村完治さん・真弓さん夫妻=尾崎丸山で
「花と緑の山歩道〜ふる里赤穂の山と植物」。清水町の松村完治さん(61)真弓さん(58)夫妻がこのほど200部を自費出版した。
松村さん夫妻が山歩きを始めたのは今から5年ほど前。国内希少生物の絶滅危機を伝える新聞記事を目にした完治さんが、「ふるさとの自然はどうなっているのだろう」と真弓さんを誘って市内の山々を歩くようになった。
登山計画は立てるものの、無理のないようにノルマを作らず、天気のよい日を選んで実行。地元の人に聞いても登山口がわからず、一年越しで登った山もある。山中で見かける草花の美しさにも魅せられ、撮りためた写真は膨大な数に。「暮らしのすぐそばにこんなにすばらしい自然があることを知らせたい」と出版を決めた。
オールカラーで2部構成。前半の第1部は平成15年からの5年間に登った山の中から登山ルートが比較的整備されている38山を北から順に紹介し、第2部では山歩きで出会った花木約400種の写真を季節ごとに収録した。
文と写真は完治さん。コース説明、途中で目にした史跡や遺物、地元の人に聞いた山にまつわる伝承を紀行文にまとめ、掲載写真はすべて自分で撮影した。区切りのページには真弓さんが趣味で描いた花の水彩画を挿入。自然を愛する2人の気持ちが凝縮された一冊はA4判281頁のボリュームになった。
本を出版するのは4年ほど前に市内の巨木をまとめた冊子「赤穂市の大木」に続き2度目。そのときも「赤穂にはどのくらい大きな木があるのだろう」という素朴な疑問からだった。
「山は自然だけでなく歴史や人とのかかわりを知る宝庫」と完治さん。登山ルートを示した地図も掲載し、「子どもだけでなく大人も童心に帰り、“心の休養”をしてみては」と山に足を運ぶことを勧めている。
登山ガイド、植物図鑑、郷土史料―と多彩な性格を兼ね備えた価値ある一冊で、読めば「ちょっと登ってみようかな」と思わせる内容。
「自然の魅力をまだ知らない子どもたちへ」と市内小中学校と図書館に寄贈するほか、希望者には一部5000円で頒布する。問合せは松村さんTel45・2377。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2008年2月9日(1778・1779号) 5面 (9,991,590byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
2015県展、4人が入賞・入選 [ 文化・歴史 ] 2015年08月02日希少種トンボがベランダで羽化 [ 社会 ] 2015年08月01日排水口下流で大腸菌群数上昇〜中ノ谷川 [ 社会 ] 2015年08月01日現代アート50年、氏平源吾さん個展 [ 文化・歴史 ] 2015年08月01日毎日賞受賞で市長表敬訪問 [ 文化・歴史 ] 2015年07月28日室町時代の大太鼓装飾を高校生が復元 [ 文化・歴史 ] 2015年07月28日瀬戸内結んだ交流のろしリレー [ 街ネタ ] 2015年07月25日ハリウッド版「忠臣蔵」11月公開 [ 文化・歴史 ] 2015年07月25日西播磨26団体が合唱フェスタ 熱いダンスで「暑さ吹き飛ばす」 [ 街ネタ ] 2015年07月24日関電が議会へ計画説明、CO2データ明かさず クイズ答えて「うにゅちゃん」シール [ 文化・歴史 ] 2015年07月21日思い込めた「ペン画と水彩画」展 [ 文化・歴史 ] 2015年07月20日摂楠流赤穂吟詠会の夏季発表会 [ 文化・歴史 ] 2015年07月20日JR赤穂線、運転再開も「便数わずか」 [ 社会 ] 2015年07月18日
コメントを書く