「坂越盆踊り」のルーツを探る
2009年04月17日
「ふるさとの歴史33号」。表紙の切絵は佐方直陽さん作「生島」
坂越公民館と坂越歴史研究会が年1回発刊。郷土史家による調査、研究の考察レポートなどを掲載している。
今号には4個人1団体が寄稿。その中に大西吉甫さん(本名・孜)の「坂越盆踊りの伝承」があった。
市無形民俗文化財に指定されている「坂越盆踊り」の原型を残す青島(愛媛県大洲市)と、そのルーツとみられる白石島(岡山県笠岡市)の盆踊りについて取材。類似点を比較しつつ、変遷を検証している。
レポートによると、踊りの隊形が青島と白石島では輪になるのに対し、坂越は2列対面。また、坂越では太鼓だけでなく三味線、尺八も音頭囃子に加わる特色がある。
この点について大西さんは、▽山の斜面が海岸まで迫り、輪踊りが可能な広場がなかった▽「説教」と呼ばれた歌舞音曲を生業とする人たちが多く住んでおり、振付、編曲に関わった−と理由を考察。「音頭、樽を含めた囃子方の充実と継承が今後の課題である」と結んでいる。
同冊子は120部発行。市立図書館、各地区公民館などで読むことができる。
その他の掲載論文は次のとおり。敬称略。
▽「大避神社巡りに参加して(二)」佐方直陽
▽「坂越浦と大般若経六百巻についての考察」牟禮宗弘
▽「瀬戸内海の盆踊り(2)」篠原明
▽「遥拝所の復元」児島高徳卿顕彰会
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2009年4月18日(1844号) 4面 (6,598,722byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
民話ベースに赤穂の短編映画制作へ [ 文化・歴史 ] 2015年01月14日羽子板飾り、破魔弓など「お正月の民具」展 [ 文化・歴史 ] 2015年01月06日
米寿の書家が金文字で干支 [ 文化・歴史 ] 2015年01月02日
義士・大高源五の自筆俳句を寄贈 [ 文化・歴史 ] 2014年12月30日
親子でオペラ観劇「ヘンゼルとグレーテル」 国天然記念物指定90周年「生島樹林展」 [ 文化・歴史 ] 2014年12月27日坂越まち並み館が開館20周年 [ 文化・歴史 ] 2014年12月26日
尾崎小児童が地域キャラ考案 明治・大正期の赤穂美術を特別展 [ 文化・歴史 ] 2014年12月20日
堀部弥兵衛の詠句で創作のれん [ 文化・歴史 ] 2014年12月13日
吉右衛門が主人公の歴史小説 [ 文化・歴史 ] 2014年12月13日
素行思想の根幹、わかりやすく解説 [ 文化・歴史 ] 2014年12月12日
小学生ガイドが観光客をおもてなし 高齢者大学赤穂西校の書道色紙展 [ 文化・歴史 ] 2014年12月11日義士祭奉賛学童書道展の入賞者決まる
コメントを書く