市民の手作りオペラ上演
2008年03月01日
公演直前のリハーサルを行う出演者
相生では、平成11年に関西歌劇団理事のオペラ歌手、井上敏典氏の指導の下、市民有志の「MSA(ミュージックセミナー・イン・アイオイ)混声合唱団」が発足。翌年に市合唱連盟が企画したオペラ「椿姫」の合唱パートを務めた。
3年後にも「カルメン」を公演したが、主要な役柄はプロの声楽家。「合唱パートだけでなく、ソリスト(独奏者)も市民による真の手作りオペラを」との声が一層高まったことから、同連盟が18年夏に出演者を公募した。
オーディションで選ばれたのは相生、姫路、加古川などの会社員、学生ら10人。うち2人は5年前の「カルメン」で合唱パートだった当時中学生のメンバー。まいた種は芽吹いていた。
月2回の練習を続け、昨年3月に歌唱のみのハイライト公演を成功。手ごたえをつかんだメンバーらは本公演に向けて歌唱力を磨きつつ、7月からは演技練習も開始。井上氏の情熱あふれる指導で、「役になりきれる雰囲気」も出てきた。
本公演の衣装は演者が自前で用意。裁縫が得意な人は生地から縫い上げた。背景画など大道具、小道具だけでなく、当日の照明や音響も市民スタッフが担当するなど、まさに“手作り”のステージだ。
第4幕まで約2時間のステージ。赤穂市民合唱団の常任指揮者、伊藤敏博さん(42)=南野中=は重厚な演技が求められる最終幕のドン・ホセ役を演じる。オーケストラパートを担当するのは加里屋のピアニスト、和田晶さん。合唱団でも坂越の女性2人が舞台に立つ。
公演を企画した同連盟の澁谷裕吉理事長(65)は「最初は曲がっていた背筋がピンと伸びてきた」とメンバーの成長を認める。「ソリストの演技はもちろん、女工や街の男たちなど合唱パートの動きにも注目してほしい」と全員の活躍に期待を寄せる。
約500人収容の大ホールで午後1時半開場、同2時開演。入場無料。問合せは相生市教委生涯学習課Tel23・7144。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2008年3月1日(1782号) 1面 (8,753,095byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
市史史料集第9集刊行『明治二十五年赤穂郡洪水史』 [ 文化・歴史 ] 2023年03月25日復元塩田で塩づくり作業を体験 日本画で赤穂市長賞の城谷允子さん作品展 [ 文化・歴史 ] 2023年03月19日
「海辺の暮らし、海辺の景色」テーマにクラフト展 [ 文化・歴史 ] 2023年03月11日女性だけの絵画展 第40回「女・女・女展」 [ 文化・歴史 ] 2023年03月02日
景観形成重要建造物に「坂越まち並み館」 [ 文化・歴史 ] 2023年03月01日
江戸期の赤穂塩業 塩田開発や経営の側面から考察 [ 文化・歴史 ] 2023年02月28日日本遺産写真展 最優秀賞に武村晴人さん「追憶」 [ 文化・歴史 ] 2023年02月28日
素直な歌声にほっこりと 5日に児童合唱団の定演 赤穂緞通の図録冊子を自費出版 [ 文化・歴史 ] 2023年02月18日
山鹿素行が築かせた石垣 赤穂城二之丸門 [ 文化・歴史 ] 2023年02月18日
第38回赤穂民報習字紙上展の入賞者 広重から近現代まで「華」版画展 [ 文化・歴史 ] 2023年02月17日
福浦の奥道一二美さん 趣味の水彩画展 [ 文化・歴史 ] 2023年02月15日
「一部浪士の脱盟は広島藩の意向か」義士会講演会 [ 文化・歴史 ] 2023年02月12日
コメントを書く