平和祈るタペストリー出品
2013年09月07日
ウクライナで開かれる国際平和美術展へ出品するタペストリー
4日には大阪市北区の「阪急うめだ本店」で2冊目の著書の出版記念作品展が開幕。木山さんは「愛着を込めた私の作品を多くの方に見ていただけることは幸せ」と喜んでいる。
同美術展は「平和を愛する心」「芸術を愛する心」をより多くの人々にアピールすることを目的に平成5年から毎年開催。大半の年で国内展と海外展の2会場で実施している。今年は6月の東京に続き、昨年に日本と外交関係樹立20周年を迎えたウクライナが開催地に選ばれた。
パッチワーク歴約30年の木山さんはキルト作家の第一人者、秦泉寺由子さんに師事。平成16年ごろ、二枚の布を重ね縫いして上の布を切り抜くリバースアップリケにステッチを組み合わせた「モラアップリケ」を考案。さらに、「まるで本物のレースを貼り付けたような高級感」が特長の「レース模様のモラ」に進化させた。基本的な裁縫技術しか使わず、手芸経験者が「どうやって作ったの」と驚く作品。専門誌が取り上げ、一躍注目を集めた。
現在は自宅のアトリエ以外に梅田、守口のNHK文化センターなど文化教室3カ所で講師を務めるほか、富裕層に愛好者が拡大している韓国、台湾など海外からも講習会に招かれる。4年前に初めて上梓した著書はフランスの出版社が翻訳。先月には流行のバテンレースをデザインに取り入れた新作を収録した『レース模様と花を描くモラアップリケのキルト』(パッチワーク通信社)を刊行した。
国際平和美術展には画家、書道家など約160人が参加する。木山さんはベージュとグレーの先染布にレース模様の刺しゅうを施したタペストリー(約70センチ角)を出品。伝統的なヨーロピアン・アンティーク調の意匠に「芸術は平和な歴史の積み重ねの上に育まれる」との思いを込めた。9日(月)まで開催の出版記念作品展を見届け、スケジュールが整えばウクライナへも渡航する予定だ。
もともとは我が子らの服やベッドカバーを手作りするために針と糸を持った木山さん。これまでに考案した手芸キットの数は少なくとも800点を超え、刺しゅう糸のメーカーが木山さんのアイデアを採用するなど手芸の普及にも大きく貢献している。「師匠に恵まれ、家族や周囲に支えてもらったおかげ。これからも自分が作りたいと思う作品を手掛けていきたい」と話している。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2013年9月7日(2052号) 1面 (10,590,750byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
日展で10年連続入選 塩屋の清水まみさん [ 文化・歴史 ] 2024年01月01日田辺眞人氏の歴史発見講座 受講者50人募集 「もう一度本格的な忠臣蔵を」時代劇研究家の春日太一さん講演 [ 文化・歴史 ] 2023年12月15日日本遺産サポーター講習会 修了者に白バンド進呈 義士ゆかりの大石神社に四十七士銘板 [ 文化・歴史 ] 2023年12月09日「感動させる演奏を」マーチングバンド全国大会で活躍誓う [ 文化・歴史 ] 2023年12月09日喜寿の紀行写真展「北の大地を行く」 [ 文化・歴史 ] 2023年12月03日義士祭奉賛学童書道展が開幕 3日まで フルートでXmasコンサート 2日ハーモニーホール まち歩き楽しみながら歴史クイズに挑戦 赤穂緞通の生みの親 児島なか生誕200年展 [ 文化・歴史 ] 2023年11月18日一畳敷から小品まで 師弟5人の赤穂緞通展 [ 文化・歴史 ] 2023年11月17日復元塩田を背景に濱鋤き唄 [ 文化・歴史 ] 2023年11月12日赤穂民報主催・第40回習字紙上展の出品規定 材料はチョコやクッキー「湖に浮かぶお菓子の家」 [ 文化・歴史 ] 2023年11月09日
コメントを書く