震災バイオリンを赤穂で演奏
2013年10月12日
赤穂公演で使用される「TUNAMIバイオリン」=Photo/Classic for Japan
プロジェクトで使用する楽器を作ったのは、バイオリン製作・修復の国内第一人者、中澤宗幸さん。「震災で起きたことを風化させずに語りついでいく」ことを目的に、津波で甚大な被害を受けた岩手県の陸前高田市から壊れた家屋の柱や床材を持ち帰り、1挺のバイオリンを作った。楽器の表板と裏板をつなぐ魂柱は津波に耐えた「奇跡の一本松」を使用。震災1年後の3月11日、同市の合同慰霊祭で「TUNAMIバイオリン」として初めて演奏された。
中澤さんはその後も「TUNAMIバイオリン」を製造。これまでにビオラ2挺、チェロ1挺を含む計7挺を完成させた。すべてに「奇跡の一本松」が描かれている。千人の演奏家のリレーを目指すプロジェクトは10月8日現在、海外6カ国と33都道府県で合計200回以上のコンサートを数え、演奏した人数は194人となっている。
「赤穂の子どもたちが震災について思いを巡らせる機会に」と市教委が連合音楽会での演奏を企画。2011年「英マーロー音楽祭」で最優秀賞に輝き、関西を拠点に活動している若手演奏家の藤盛祐輔さん(26)がサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」を披露。バイオリンの音色に乗せて、赤穂市児童合唱団オリジナル曲「愛する街〜赤穂〜」を参加者全員で合唱する。
当日はプロジェクトへ寄付するための募金箱を会場に設置する。市教委は「被災地や被災された方への思いを巡らせ、一日も早い復興を願う機会になれば。児童、生徒たちの演奏とともに鑑賞してください」と来場を呼び掛けている。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2013年10月12日(2057号) 1面 (8,327,536byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
美術家グループが会員展 [ 文化・歴史 ] 2011年10月09日花岳寺中興の住職100回忌 [ 社会 ] 2011年10月08日チャリティ上映会で被災地支援 [ 社会 ] 2011年10月07日“八幡さんの頭人行列”市文化財に指定 [ 文化・歴史 ] 2011年10月05日たつの市美術展、赤穂市から4人入賞・入選 [ 文化・歴史 ] 2011年10月05日市小中学校の連合音楽会 豪・ロ市から高校生来穂 [ 社会 ] 2011年10月04日幼小合同で運動会 消防団女性部が指導員デビュー [ 社会 ] 2011年10月04日全日写連委員展、赤穂からも2人 [ 文化・歴史 ] 2011年10月04日赤穂で「木津川計の一人語り劇場」 「四十八人目の忠臣」著者の講演会 能楽の魅力知るワークショップ 加東市で義士史跡探訪 希少な緞通図面を特集展示 [ 文化・歴史 ] 2011年09月30日
コメントを書く