「曳きとんどを後世に」報告書とDVD
2014年04月21日
「伝統の曳きとんどを後世に伝えたい」と報告書、DVDを中心になって作成した佐方直陽さん(左)と田川英生さん
報告書(A4判90ページ)は『坂越鳥井町曳きとんどの記録』のタイトルで実行委副会長の元中学校長、佐方直陽さん(83)が編集した。約250年前から口伝されてきた音頭の歌詞と三味線の譜面を収録。当日の人員配置図、実行委の事務文書類も余すことなく一冊にまとめた。地元のアマチュア写真家、濱本陸志さん(67)が撮影した記録写真約25点はカラー掲載した。
DVDは29年前の前回もビデオ撮影を担当した元小学校長の田川英生さん(63)=御崎=が受け持った。当日は長男の智教さん(36)も協力してカメラ2台で撮影。地元の人たちもほとんど見たことのない大避神社での採火式の様子も収めた。合同練習と事前準備を含めて延べ10時間分に及ぶ映像を53分間に集約した。
市教委によると、同行事が行われたのは戦後5回目。これまで鳥井町住民だけで構成していた運営組織を今回初めて坂越地区全体に広げたこともあり、「伝統を後世に継承するためには口伝えではなく、活字や映像で記録を残すことが不可欠」と、実行委発足段階から資料を蓄積してきたという。
佐方さんは「精魂込めて作成した。これで肩の荷が下りた」と晴れやか。田川さんは「29年前よりも撮影機材の性能が向上し、鮮明な音声でわかりやすい映像にまとまった」と胸を張った。次回の開催は未定だが、「いつの日か、この報告書とDVDが役立ってほしい」(佐方さん)と願っている。
報告書は80部印刷し、市内各公民館、市立図書館などで閲覧できる。DVDは希望者に実費(2500円)で頒布する。問合せは佐方さんTEL48・8202。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2014年4月26日(2085号) 1面 (10,654,336byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
広重から近現代まで「華」版画展 [ 文化・歴史 ] 2023年02月17日福浦の奥道一二美さん 趣味の水彩画展 [ 文化・歴史 ] 2023年02月15日「一部浪士の脱盟は広島藩の意向か」義士会講演会 [ 文化・歴史 ] 2023年02月12日播磨各地の城下町 発掘成果の特別展 [ 文化・歴史 ] 2023年02月10日日本遺産写真展 図書館で3日から [ 文化・歴史 ] 2023年02月02日赤穂の魅力再発見講座 有年山城のフィールドワークも 故西山松之助氏 生誕110年記念で特別展 [ 文化・歴史 ] 2023年01月25日塩竈神社など日本遺産文化財に説明板 [ 文化・歴史 ] 2023年01月22日ふるさと文化講座「旧赤穂郡域の獅子舞」などテーマ [ 文化・歴史 ] 2023年01月14日キャンバスの会 13日から図書館で作品展 [ 文化・歴史 ] 2023年01月10日15日に各神社で「とんど祭り」 ユネスコ文化遺産「大垣祭」赤穂出身画家が天井画制作中 [ 文化・歴史 ] 2023年01月01日全国伝統的工芸品展で赤穂緞通作家2人入選 [ 文化・歴史 ] 2023年01月01日有年考古館で企画展「看板・立札・道しるべ」 [ 文化・歴史 ] 2022年12月22日「ウサギのように飛躍を」児童ら描いた干支大絵馬
コメントを書く