泉岳寺横マンション問題の書籍刊行
2015年02月04日
泉岳寺横マンション建設計画の問題点を指摘する書籍『平成忠臣蔵・泉岳寺景観の危機』
計画は同寺中門すぐそばの民有地約400平方メートルにあった3階建て民家を高さ23・8メートルの8階建て共同住宅に建て替えるというもの。地域住民を中心とする「国指定史跡・泉岳寺の歴史的文化財を守る会」(西須好輝代表)が「歴史的な景観と環境を破壊する暴挙」などと計画に反対する中、建築主の不動産投資会社「第一リアルター」(東京都港区赤坂)が昨年10月末に着工した。同寺と同会は「建築確認に違法性がある」として取り消しを求める審査請求を申し立てるとともに、用地買い取りを港区に求める署名活動を行っているが、現在も工事は進んでいる。
書籍では、同寺近くで生まれ育ち、「守る会」の広報担当を務める吉田朱音さん(37)が計画発覚以降の経緯をレポート。同寺受処主事の牟田賢明さん(46)、日本景観学会の五十嵐敬喜会長(71)=法政大学名誉教授=がそれぞれの立場から同寺の景観保護の重要性を訴えている。
「景観が壊されてしまう問題はどこでも起こりうること」と吉田さん。「同じことを繰り返さないためにも、こうした取り組みを多くの人に知って欲しい」と出版の動機を話している。
A5判96ページ。一部800円+税。購入に関する問い合わせはTel03・3811・5701。
なお、同会は景観問題への考えを深めようと泉岳寺講堂で特別市民講座を開く。いずれも講演、五十嵐氏との対談で参加者を交えてのディスカッションも行う。各回参加費1000円で60人を受け付ける。Tel070・6560・8062(同寺)。日程は次のとおり。
▽2月15日(日)10時〜12時半=「赤穂四十七士の『心』と日本人の『公』-泉岳寺風景の危機を巡って」講師/東郷和彦(元駐オランダ大使)
▽2月22日(日)15時〜17時半=「東京五輪に向けて東京を文化都市に-世界から見た泉岳寺の景観問題」講師/松浦晃一郎(元ユネスコ事務局長)
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2015年2月7日(2122号) 3面 (13,281,850byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
川柳赤穂吟社が7周年大会 [ 文化・歴史 ] 2019年09月09日山鹿素行のお話(7)素行先生赤穂への流謫(配流) [ 文化・歴史 ] 2019年09月07日災害廃棄物仮置き 住友大阪セメントと協定 [ 社会 ] 2019年09月06日「忠臣蔵」「雲火焼」など歴史遺産講座 「10年後の赤穂」市民同士が意見交流 [ 社会 ] 2019年09月05日市内最高齢者の長寿を祝福 [ 社会 ] 2019年09月04日「目を離さず大声で応援を」小学校で防犯講習 [ 社会 ] 2019年09月04日幼稚園3歳児保育 3園とも定員超 農村見つめた2人「森崎伯霊・渡辺うめ」展 [ 文化・歴史 ] 2019年08月31日75歳以上人口 前年から198人増加 [ 社会 ] 2019年08月28日「災害救助犬」の役割学ぶ [ 社会 ] 2019年08月26日第31回赤穂民報習字紙上展の入賞者 山鹿素行のお話(6)素行先生による武士道等の教え(その二) [ 文化・歴史 ] 2019年08月24日5月結成の小中学生吹奏楽バンド 29日初公演 赤穂西中吹奏楽部 関西大会も金賞 [ 文化・歴史 ] 2019年08月19日
コメントを書く