塩屋西自治会が郷土史検証の冊子
2015年04月09日
郷土の歴史を正しく伝承しようと住民の手で発行された冊子『しおや西の宝・文化財』
簡易製本ながら地域に伝わる古文書や参考文献を照らし合わせて考察を加えた労作。諸説ある場合は各論を併記するなど慎重な立場を取っている。
冊子はA4判29ページで120部発行。古くから地域の信仰を集めた「桜谷のお大師像」、掘り当てた井戸に感謝してまつられた「水筋井戸番地蔵」、明治29年に購入した記録がある「塩屋西大屋台」など5つの文化財について由緒や来歴を検証している。
“西の観音さま”の通称で呼ばれる秘仏「如意輪観世音菩薩像」については、「真光寺旧蔵・柴原家文書」(市有形文化財)をひもとき、文政13年(1830)に堂宇の台石や屋根を仕替えた際、俗説では「銀30匁」とされている会所からの借財が正しくは「銀札300目」であることを指摘。また、塩屋荒神社の敷地内に祀られている「境内神社」については、合祀された若宮社が「京都若宮神社」ではなく、正しくは「奈良若宮神社」の分霊を勧請したものであることも紹介している。
塩屋で生まれ育った八木洋造さん(83)と大西平八郎さん(83)の同級生2人が「地域の歴史を正しく次代へ引き継ぐのは高齢者の務め」と発行を起案した。2人は「この冊子をたたき台に、地元が誇る文化財について関心を高めてもらえれば」と話している。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2015年4月11日(2131号) 4面 (10,696,364byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
「坂越の船祭」櫂伝馬2艘を新調 [ 文化・歴史 ] 2018年05月29日日本遺産「北前船寄港地」赤穂市が追加認定 雲火焼と苔玉で癒しのインテリア [ 文化・歴史 ] 2018年05月19日西浜塩田の一級資料を市が受贈 [ 文化・歴史 ] 2018年05月19日詩とエッセイ「卆寿のひとりごと」 [ 文化・歴史 ] 2018年05月18日ナイフ一本 模様細工の美 [ 文化・歴史 ] 2018年05月12日赤穂美術協会展 18日から3日間 [ 文化・歴史 ] 2018年05月12日「赤穂の秋冬」テーマに写真展 [ 文化・歴史 ] 2018年05月11日川柳赤穂吟社 初の合同句集 [ 文化・歴史 ] 2018年05月04日勇壮豪華 民俗資料館で「五月人形展」 [ 文化・歴史 ] 2018年04月28日文字に魂 篆刻と書画の個展 [ 文化・歴史 ] 2018年04月27日7月に市民能「羽衣」 入場券の販売開始 花の美際立つ「押し花アート展」 [ 文化・歴史 ] 2018年04月25日市文化財の地獄絵を一般公開 高瀬舟船着場跡が観光スポットに [ 文化・歴史 ] 2018年04月19日
コメントを書く