市内3例目縄文遺構の発掘報告書
2015年04月09日
縄文遺構や墨書土器などの発掘調査成果をまとめた報告書
市教委では有年土地区画整理事業に伴う発掘調査を平成17年度から継続的に実施。報告書は4冊目で、24・25年度に実施した6区画のうち計1420平方メートルの調査結果を収録した。
市教委によると、有年牟礼・井田遺跡では市内3例目となる縄文時代後期(約3500年前)の遺構が出土。近畿地方と瀬戸内地方の2系統の土器が同時に出土し、赤穂が近畿地方の西端だったことを示す。別の区画では、滑石製紡錘車と呼ばれる古墳時代中期(約1550年前)の祭祀道具を市内で初めて発掘。当時行われていた祭礼の様相を知るうえで重要な史料という。
有年原・クルミ遺跡では奈良時代(約1300年前)の墨書土器が見つかった。文字の読み書きができた役人または僧侶の存在がうかがえる。また、8〜9世紀に形成された土坑列が条里型地割に並行して検出され、これまで不明だった地割の設定時期が同時代である可能性が高まった。
市教委の山中良平学芸員(27)は「有年が古くから近畿、瀬戸内の2つの文化圏の境界として人の行き来があった土地柄だと知ることが出来た」としている。
A4判136ページで700部発行。1部500円で有年考古館、歴史博物館などで販売している。市教委文化財係Tel43・6962。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2015年4月11日(2131号) 4面 (10,696,364byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
「肌」「叫ぶ」など7課題で川柳募集 発掘成果一堂に 弥生人の骨も初公開 [ 文化・歴史 ] 2019年07月13日山鹿素行のお話(1)赤穂城本丸手前の素行先生銅像 [ 文化・歴史 ] 2019年07月06日日本画の山本美佐子さん 西宮市展で最高賞 [ 文化・歴史 ] 2019年07月05日自然の風合い素朴な美 竹細工展 [ 文化・歴史 ] 2019年07月02日日本遺産認定を祝う横断幕 [ 文化・歴史 ] 2019年06月30日ゆかりの篠笛で奏でる有年の情景 早乙女が豊作願い「お田植祭」 [ 文化・歴史 ] 2019年06月16日地元在住・出身者 声楽とピアノ定演 ル・ポン国際音楽祭 9月28日から6公演 日本遺産から「まちの誇り」へ [ 文化・歴史 ] 2019年06月10日国展写真部で初の奨励賞 [ 文化・歴史 ] 2019年06月08日文化講座「歴史研究の謎を探る」 趣味の写真 92歳で初の作品展 [ 文化・歴史 ] 2019年06月07日「赤穂の春夏」テーマに写真展 [ 文化・歴史 ] 2019年05月26日
コメントを書く