不戦誓い平和祈る「戦時人形展」
2016年08月06日
展示作品の一つ「出征兵士の見送り」
人形作家の村上しま子さん(85)=西脇市=が手作りした80組150点。「二度と戦争をしてはならない」と強く願う作者の思いがにじみ出る。入館無料。
村上さんは戦後50年の節目に「戦死した兄の供養になれば」と戦時人形を作り始めた。出征する夫を見送る身重の妻、千人針を縫う女性、遺骨を迎えた遺族など、当時10代だった村上さんが自分の目で見た戦時下の様子を記憶のまま再現しており、胸に迫るものがある。
これまでに開いた作品展は50回を超える。戦後70年の昨年に地元・西脇市内で開いた展示を最後にするつもりだったが、紛争やテロが絶えないどころか、ますます目立つ世相を案じ、主催者からの依頼を引き受けた。
戦争の犠牲になった兄たちに思いをはせながら人形を作るという村上さん。切なくなって涙がこぼれることも少なくない。「若い世代の人たちにも戦争の怖さを感じてほしい。そして、いつまでも平和を続ける気持ちを持ってほしい」と話す。
市民から寄せられた出征のぼり、軍隊手帳など戦時資料15点も展示。9月18日(日)まで午前10時〜午後4時(入館は3時半まで)。火曜休み。8月7日(日)と最終日は午前11時、午後1時、3時に村上さんによる作品説明を行う予定。Tel48・7755。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2016年8月6日(2195号) 1面 (11,586,359byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
雲火焼と苔玉で癒しのインテリア [ 文化・歴史 ] 2018年05月19日西浜塩田の一級資料を市が受贈 [ 文化・歴史 ] 2018年05月19日詩とエッセイ「卆寿のひとりごと」 [ 文化・歴史 ] 2018年05月18日ナイフ一本 模様細工の美 [ 文化・歴史 ] 2018年05月12日赤穂美術協会展 18日から3日間 [ 文化・歴史 ] 2018年05月12日「赤穂の秋冬」テーマに写真展 [ 文化・歴史 ] 2018年05月11日川柳赤穂吟社 初の合同句集 [ 文化・歴史 ] 2018年05月04日勇壮豪華 民俗資料館で「五月人形展」 [ 文化・歴史 ] 2018年04月28日文字に魂 篆刻と書画の個展 [ 文化・歴史 ] 2018年04月27日7月に市民能「羽衣」 入場券の販売開始 花の美際立つ「押し花アート展」 [ 文化・歴史 ] 2018年04月25日市文化財の地獄絵を一般公開 高瀬舟船着場跡が観光スポットに [ 文化・歴史 ] 2018年04月19日姫路生まれの板画家 長谷川富三郎展 [ 文化・歴史 ] 2018年04月18日歴史コラム100本『赤穂史百話』 [ 文化・歴史 ] 2018年04月17日
コメントを書く