北野中の大川礼子さん 国展初入選
2017年06月03日
国展に初入選した大川礼子さん
入選作のタイトルは「棲家」。薄暗い物置の中、さびた金属部品や空き缶、工具箱の間に顔のように見えるバイクのエンジン部品を潜むように置いた構図で、「そこに棲みついた主」を意図した。
“主役”の部品は昨年2月、通りがかったバイク店の店先で偶然見つけた。大小の穴が目と口のように見える部品が朝日を浴びてまぶしく光り、「おはよー!って呼び掛けられたように感じた」という。
「作品のモチーフにしたい」と考えた大川さんは店主から部品を譲ってもらい、実家の物置で撮影開始。思い描くイメージに近づけようと、さまざまに配置を変えながら丸一年撮り続けた。「今までで一番時間と労力をかけた。よくも飽きずに撮ったなと自分でも思います」と苦笑する。
もともと、カメラには「まったく興味がなかった」という。あるとき、写真を趣味とする知り合いの一眼レフで何気なくシャッターを切り、その画像の美しさにたちまちひかれた。3年ほどして写真サークル「写壇・あすなろ」に入会し、作品として写真を撮る楽しさに目覚めたという。
大川さんの作品は5月、東京・六本木の国立新美術館に他の入賞・入選作と並んで展示された。「この壁に自分の作品を掛けたい、と思って応募したので本当にうれしかった。一回だけだったら『まぐれ』になっちゃうから、次の入選に挑戦したいです」と意気込んでいる。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2017年6月3日(2233号) 3面 (11,470,455byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
龍野「堀家住宅」で特別公開 赤穂緞通も展示 [ 文化・歴史 ] 2022年11月11日藩主迎えた「上段の間」も 田淵氏庭園一般公開 [ 文化・歴史 ] 2022年11月08日書の清水さん 9年連続日展入選 日本画の古川さんは4度目 [ 文化・歴史 ] 2022年11月05日第61回赤穂市民文化祭 短歌・俳句入賞者 [ 文化・歴史 ] 2022年11月04日有年横尾の三木喜美子さん 十二支の色紙展 [ 文化・歴史 ] 2022年11月04日『民謡と民俗の祭典』11月6日開催 写真で回顧「赤穂線を走った汽車・電車」 [ 文化・歴史 ] 2022年10月28日第33回MOA美術館赤穂児童作品展の入賞者 塩屋荒神社 3年ぶり屋台行事 勇壮に奉納練り [ 文化・歴史 ] 2022年10月23日早乙女たちが稲収穫「抜穂祭」 [ 文化・歴史 ] 2022年10月23日名人が語る塩づくり「塩は生き物。夜泣きもする」 [ 文化・歴史 ] 2022年10月23日市文化賞・スポーツ賞に5団体32個人 赤穂が生んだ文人歴史家 姫路で特別展「西山松之助」 [ 文化・歴史 ] 2022年10月21日「2022赤穂市美術展」絵画、書など309点 個性豊か 名僧高僧の墨跡展 [ 文化・歴史 ] 2022年10月20日
コメントを書く