楽しく歌って10周年「唱歌の学校」赤穂分校
2019年08月10日
開校10周年を迎えた「唱歌の学校」赤穂分校。楽しい指導の下、歌声が響く
「出席をとります」。「教頭」の泉規子さん(61)=西宮市=が一人ずつ名前を呼び、練習が始まる。まずは発声。「あくびするみたいに上あごを上げて」「『お』の口で息を吸うと、たっぷり息が吸えますよ」。規子さんは大阪音楽大学出身で国内外でオペラにも出演する声楽家だけあり、歌詞を大切にするアクセントや発声の指導は的確。関西弁の冗談も混じるアドバイスは生徒たちから「楽しくて、わかりやすい」と好評だ。
唱歌の学校は、阪神淡路大震災から2年後の1997年、規子さんの夫で大阪フィルハーモニー交響楽団などで指揮者を務めた音楽家の泉庄右衛門さん(78)が「震災で心に傷を負った人を音楽の力で癒やしたい」と創設した。主に歌うのは戦前に刊行された「新訂尋常小学唱歌」に収録された曲。「心のうたを21世紀へ」との理念に共鳴した赤穂市内の音楽スタジオの要望で2009年に赤穂分校が開設された。
現在は西宮の本校に約200人、赤穂分校には12人が在籍している。分校設立からのメンバーという正保橋町の山本幸さん(79)は一時出にくくなっていた声が発声トレーニングによって再び出せるようになったという。「みんなで一緒にコーラスすると、何もかも忘れて心が洗われる。月1回の活動日が本当に楽しみ」と話す。
「唱歌は誰もが口ずさめるメロディで、心を一つにする力があります」と規子さん。年齢や性別、合唱経験の有無を問わず入学できるといい、「ぜひ興味のある人は見学してもらえれば」と呼び掛けている。
月会費1250円。問い合わせはTel45・1533(長谷川さん)。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2019年8月10日号(2336号) 1面 (6,139,208byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
伝統の婚礼再現「坂越の嫁入り」 [ 文化・歴史 ] 2023年11月05日「映画会社やテレビ局はなぜ『忠臣蔵』を作らなくなったのか」春日太一氏講演 第62回赤穂市民文化祭 短歌・俳句入賞作 [ 文化・歴史 ] 2023年11月03日管楽合奏コン全国大会へ赤穂西中吹奏楽部 夏の雪辱果たす [ 文化・歴史 ] 2023年10月30日塩屋荒神社で秋祭り 東西の大屋台が勇壮に練り [ 文化・歴史 ] 2023年10月22日絵マップコンクール「ありがとう作品展示会」 幻の「藤緞通」復元 糸作りから自ら 丹後・上世屋で技術学ぶ [ 文化・歴史 ] 2023年10月21日「2023赤穂市美術展」が開幕 絵画、書など268点 [ 文化・歴史 ] 2023年10月19日2023年度文化・スポーツ賞 受賞者決定=赤穂市 頭人行列に獅子舞 尾崎・赤穂八幡宮「神幸式」 [ 文化・歴史 ] 2023年10月15日獅子舞存続 児童らが議論「未来に残すべき」 平田オリザ氏講演 先着300人募集 地域連携フォーラム 「坂越の船祭」男衆ら活気 4年ぶり獅子舞も [ 文化・歴史 ] 2023年10月08日子どもの笑顔でほっこり 福浦の山脇五都子さん水彩画展 [ 文化・歴史 ] 2023年10月08日「工房マップ作って」伝統工芸作家ら42人が要望 [ 文化・歴史 ] 2023年10月07日
コメントを書く