住友大阪セメント、一般廃棄物も受入れへ
2009年06月06日
折方の住友大阪セメント赤穂工場は財団法人「兵庫県環境クリエイトセンター」(神戸市中央区、黒田進理事長)と共同で、県内自治体の焼却施設から排出される一般廃棄物のリサイクル処理計画を進めている。セメント原料に再利用している産業廃棄物を一般廃棄物へ切り替えていく方針で、県と市の許可を経て8月ごろ処理設備の建設に着工し、来年3月の稼動を目指している。
同センターは県下自治体、企業から出た廃棄物を処理する県の外郭団体。自治体のごみ焼却炉から排出される焼却灰、ばいじんについては姫路、西宮、丹波など県内5市町から年間2240トン(平成20年度実績)を引き取り、建設資材にリサイクルしている。姫路市網干区の処理場が老朽化によって今年度末で使えなくなるため、後継施設を探していた。
一方、住友大阪セメント赤穂工場は、汚泥などがセメント原料に利用できる点に着目し、昭和53年に産廃処理の許可を取得。原料の約2割に相当する約75万トン(19年度)を火力発電所が排出した汚泥などでまかなっている。同センターは「二次廃棄物の発生が少なく、安全かつ適切な再資源化が可能」と同工場を受け皿とするプランを立ち上げ、今年3月に赤穂市へ協力を要請した。
計画概要によると、一般廃棄物に含まれる異物、塩化水素を除去する前処理施設を新たに建設。その他の原料を加えてセメント製品へ焼き固める焼成炉は既存施設を利用する。
前処理施設は工場南側の遊休地に新設し、1時間あたりの処理量は焼却灰約6トン、ばいじん約1・8トン。ばいじんなどが飛散しないように紛体専用車で搬入し、施設内も防じんカバー付きベルトコンベアで粉じん発生を防ぐという。
同センターの話では、埋め立てから焼却へごみ処理方法の移行を予定している自治体が県下に複数あり、25年度には年1万3700トン分の一般廃棄物の受け入れを見込む。
「環境保全対策を徹底し、リサイクル事業を行っていきたい」と同センター。住民説明会は予定していないが、「説明の求めがあれば、個々に対応する」と話している。同センターの連絡先はTel078・360・1308。
掲載紙面(PDF):
2009年6月6日(1850号) 1面 (7,699,568byte)
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同センターは県下自治体、企業から出た廃棄物を処理する県の外郭団体。自治体のごみ焼却炉から排出される焼却灰、ばいじんについては姫路、西宮、丹波など県内5市町から年間2240トン(平成20年度実績)を引き取り、建設資材にリサイクルしている。姫路市網干区の処理場が老朽化によって今年度末で使えなくなるため、後継施設を探していた。
一方、住友大阪セメント赤穂工場は、汚泥などがセメント原料に利用できる点に着目し、昭和53年に産廃処理の許可を取得。原料の約2割に相当する約75万トン(19年度)を火力発電所が排出した汚泥などでまかなっている。同センターは「二次廃棄物の発生が少なく、安全かつ適切な再資源化が可能」と同工場を受け皿とするプランを立ち上げ、今年3月に赤穂市へ協力を要請した。
計画概要によると、一般廃棄物に含まれる異物、塩化水素を除去する前処理施設を新たに建設。その他の原料を加えてセメント製品へ焼き固める焼成炉は既存施設を利用する。
前処理施設は工場南側の遊休地に新設し、1時間あたりの処理量は焼却灰約6トン、ばいじん約1・8トン。ばいじんなどが飛散しないように紛体専用車で搬入し、施設内も防じんカバー付きベルトコンベアで粉じん発生を防ぐという。
同センターの話では、埋め立てから焼却へごみ処理方法の移行を予定している自治体が県下に複数あり、25年度には年1万3700トン分の一般廃棄物の受け入れを見込む。
「環境保全対策を徹底し、リサイクル事業を行っていきたい」と同センター。住民説明会は予定していないが、「説明の求めがあれば、個々に対応する」と話している。同センターの連絡先はTel078・360・1308。
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