大石主税の書状 討ち入りほのめかす
2010年02月01日
大石主税の直筆と鑑定された書状=豊岡市立出土文化財管理センターの瀬戸谷晧所長より提供
書状の宛て先は高取藩の筆頭家老、中谷(なかねや)清右衛門の妻・香(こう)。主税の母・りくの叔母にあたる。
書状は香から贈答を受けた主税の礼状とみられ、「仰せのように、私は近いうちに父と同道し遠方に参ります」「ことのほか取り込んでいますので簡単に申し上げたようなことです」と、討ち入りへ向けた江戸入りが近づき、身辺があわただしくなっていることをほのめかしている。
また、「豊岡でもみなみな様おかわりないのでしょうか。久しく文がこないので、心もとなく思っています」と実家に戻った母と弟妹らの消息を気遣うくだりもある。
末尾に元禄15年(1702)の「閏八月廿七日」と日付けがあり、主税はこの日から約3週間後に当時住んでいた京都から江戸へ出発。本懐を遂げて元禄16年2月4日に切腹した。
鑑定した豊岡市立出土文化財センター(瀬戸谷晧所長)は「これまでに確認されている主税の書状と筆跡が酷似している。書かれている日時、内容に矛盾がなく、まず真筆とみて問題ない」としている。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2010年2月27日(1884号) 1面 (9,490,993byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
市民劇団が6年ぶり舞台公演 オリジナルミュージカル「ヘンゼルとグレーテル」 「国内トップの価値」国天然記念物指定100周年の生島樹林 [ 文化・歴史 ] 2025年01月27日
版画専門美術館が最終企画展 2月休館へ [ 文化・歴史 ] 2025年01月25日
赤穂緞通と雲火焼 工房ガイド完成 [ 文化・歴史 ] 2025年01月24日
国指定天然記念物100周年シンポ「生島樹林を守り伝える」 「赤穂ルネッサンスの父」画業たどる特別展 [ 文化・歴史 ] 2025年01月11日
赤穂義士会講演会「上杉家と吉良家」 赤穂藩政支えた前川家史料公開 7歳の浅野内匠頭が描いた絵も [ 文化・歴史 ] 2025年01月05日
赤穂城と忠臣蔵 スマホで音声ガイド [ 文化・歴史 ] 2024年12月14日
四十七士の和紙人形 赤穂大石神社へ奉納 [ 文化・歴史 ] 2024年12月07日
義士祭パレード実況担当へ高校生ら特訓中 [ 文化・歴史 ] 2024年12月05日
「博士」目指して忠臣蔵検定 40問に挑む [ 文化・歴史 ] 2024年12月02日
児童ら地域の名所巡る「尾崎ウォークラリー」 後世残したい自然と風景 写真展「わが千種川」 [ 文化・歴史 ] 2024年11月30日
義士祭奉賛学童書道展が開幕 1日まで
コメントを書く