義士所用の槍、子孫が奉納
2010年12月02日
子孫から奉納された赤穂義士・近松勘六の遺品
奉納されたのは、素槍(全長221センチ)、木製の台に鉄枠を乗せた行燈(高さ45センチ)、刀拵えの3点で、いずれも滋賀県野洲市比留田にある生家で子孫が保管していたもの。勘六の直系に当たる故近松重義さんの妻・志ずさん(69)が「義士ゆかりの地で多くの人に見てもらえれば」と奉納を申し出た。
近松家によると、槍は吉良邸討ち入りの際に用い、行燈は江戸の浪宅で使用したとの伝承がある。いずれも切腹後、江戸から郷里の庄屋・中村三平に送られ、形見として生家に届けられた。刀拵えは第二次世界大戦後の武具接収で刀身を失ったが、勘六愛用の一振という。
勘六は祖父から三代続けて浅野家に仕え、馬廻250石。山鹿流兵学に通じ、作戦参謀として内蔵助に重用されたといわれる。討ち入りには表門隊で参加した。奉納された槍は専門家の見立てでは「室町時代の作」といい、同神社は「史料にも近松勘六が槍を持って討ち入ったとの記述がある。遺品から元禄の昔に思いをはせてもらえれば」と話している。
義士宝物殿は拝観料420円(中学生以下無料)。午前8時〜午後5時。Tel42・2054。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2010年12月4日(1922号) 1面 (13,085,954byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
広重から近現代まで「華」版画展 [ 文化・歴史 ] 2023年02月17日福浦の奥道一二美さん 趣味の水彩画展 [ 文化・歴史 ] 2023年02月15日「一部浪士の脱盟は広島藩の意向か」義士会講演会 [ 文化・歴史 ] 2023年02月12日播磨各地の城下町 発掘成果の特別展 [ 文化・歴史 ] 2023年02月10日日本遺産写真展 図書館で3日から [ 文化・歴史 ] 2023年02月02日赤穂の魅力再発見講座 有年山城のフィールドワークも 故西山松之助氏 生誕110年記念で特別展 [ 文化・歴史 ] 2023年01月25日塩竈神社など日本遺産文化財に説明板 [ 文化・歴史 ] 2023年01月22日ふるさと文化講座「旧赤穂郡域の獅子舞」などテーマ [ 文化・歴史 ] 2023年01月14日キャンバスの会 13日から図書館で作品展 [ 文化・歴史 ] 2023年01月10日15日に各神社で「とんど祭り」 ユネスコ文化遺産「大垣祭」赤穂出身画家が天井画制作中 [ 文化・歴史 ] 2023年01月01日全国伝統的工芸品展で赤穂緞通作家2人入選 [ 文化・歴史 ] 2023年01月01日有年考古館で企画展「看板・立札・道しるべ」 [ 文化・歴史 ] 2022年12月22日「ウサギのように飛躍を」児童ら描いた干支大絵馬
コメントを書く