「声を聴く会」13人出席、不参加は9人
2013年03月23日
出馬予定者のうち13人が理念や政策を語った「立候補表明者の声を聴く会」
4年前に続いて赤穂青年会議所(JC)が主催。立候補の意思を固めている22人に参加を呼び掛け、現職9人、元職2人、新人2人が出席した。
市政課題への考え方を問う第1部の「○×質問」は「赤穂市の防災に対する取り組みは出来ている」「議員定数はこれ以上減らすべきではない」など7問。出席者が「○(はい)」「×(いいえ)」「ー(どちらともいえない)」のいずれかをボードで示し、一人3回を上限に補足説明を行った。設問によっては賛否が割れ、客席では回答を熱心にメモする人が目立った。第2部は一人3分間の持ち時間で自由にスピーチ。これまでの活動実績や市政課題についての持論などに弁舌を振るった。
視覚に障害がある尾崎の目木伸幸さん(49)は白杖をついて来場。「一人一人の発言時間は短かったけれど、一度に複数の人の話を聞くことができ、考え方の違いはよくわかった。話をもっと聞きたいと思った」と感想を話した。
○×質問への回答結果と各出席者の発言要旨、不参加者の欠席理由は次のとおり。
【第1部・○×質問】※記号の後ろの氏名は座席順、敬称略。補足説明は発言順。
◆第1問「本日のこの行事を楽しみにしてきた」
○=釣昭彦、汐江史朗、藤本敏弘、土遠孝昌、瓢敏雄、前川弘文、竹内友江、小路克洋、藤友俊男、川本孝明、越智康介、小林篤二
×=家入時治
ー=なし
・家入(×)「この会は市議選にはそぐわないと思っている。きょうは日頃からまちの活性化に積極的な青年会議所へ敬意を表したことと、この会の実態を把握するために出席した」
・瓢(○)「政治に関心を持っていただくために、議員という仕事をもっとアピールしていかなければ。この行事がみなさんといろんな話をするきっかけになればと思う」
◆第2問「赤穂市の防災に対する取り組みは概ね出来ている」
○=なし
×=釣、汐江、藤本、土遠、家入、瓢、前川、竹内、藤友、川本、越智、小林
ー=小路
・小林(×)「昭和49年災、51年災、平成16年災の教訓が活かされていない。山は荒れ千種川は部分改修にとどまっている。東日本大震災で改訂されるべき地域防災計画ができていない」
・藤友(×)「要援護者に対する取り組みのスキーム(体制)がなっていない。緊急時の要援護者の名簿開示は絶対に必要だ」
・前川(×)「ハード面は国の防災・減災ニューディール政策でますます進めていくべき。ソフト面は防災教育と、イベントではなく実際の想定をした実のある訓練をすべき」
・土遠(×)「御崎と坂越・小島地区の防潮堤の整備を早急にしないといけない。平成16年に高潮被害を受けたが、いまだに整備が中途半端。平成23年11月に実施した防災訓練を定期的に実施すべき」
・汐江(×)「千種川上流は河川改修が進んだが、その分、赤穂市ではん濫する恐れがある。佐用、上郡と同等の機能を持たせた改修が急がれる。自主防災隊の確立、訓練と教育で減災を」
・釣(×)「赤穂市の災害は昔から台風、佐用・上郡の豪雨によるものがほとんど。千種川の改修が第一であり、そのためには県へどしどし要望していかなければならない」
◆第3問「赤穂市の福祉に関する取り組みは進んでいる」
○=釣、藤本、瓢、竹内
×=汐江、土遠、前川、小路、藤友、川本、越智、小林
ー=家入
・家入(ー)「福祉と言っても心身障害者、老人、児童と幅広い。平成25年度予算では民生費は53億円で8年前に比べて1・4倍まで膨れあがっているが、費用だけで判断するものではない」
・前川(×)「雇用こそ福祉の原点ととらえるならば、雇用政策をもっと進めるべき。福祉を“支え合い”とするならば、互助をもっと進めなければならない。閉じこもり、引きこもりなど新たな問題にも取り組むべき」
・藤友(×)「赤穂市は昨年2月にスポーツ都市宣言をしたが、障害者スポーツに関する施策はどうなているのか。アドバルーンを上げた以上、中身を精査して取り組みを進めてほしい」
・小林(×)「住民の福祉向上が自治体の本来の仕事だが、最近は“自助”“共助”といった自己責任論が出てきている。駅事業の失政により、福祉の切り捨てが行われており、赤穂市の福祉政策は十分ではない」
◆第4問「議員定数はこれ以上減らすべきではない」
○=汐江、家入、竹内、小路、藤友、川本、越智、小林
×=なし
ー=釣、藤本、土遠、瓢、前川
・越智(○)「地方議会は市民の意見や要望を市政に届け、財政・行政に関する重要事項を決めるところ。不要不急の予算、無駄遣いを減らし、監視するところ。市当局との対等を守る上でも重要」
・川本(○)「議員を減らせば減らすほど、市民と市政を結ぶパイプは細くなる。民意の反映度も弱まり、監視機能の低下は避けられない。5万市民の多様な声を市政に反映させる点でもプラスにならない」
・竹内(○)「定数を減らすと、党とか組織を持っている人でなければ当選する確率が低くなってしまうと思う。人口の半分は女性。もっと女性に多く議員になってほしい」
・瓢(ー)「議員はあくまでも市民の代弁者であるべきなので、結果としてはみなさんの意思を尊重する。しかし、問題は定数とは別のところにあるのではないか。削減によって若い人の意欲をそいでしまうことを懸念する」
・家入(○)「議員がたくさんいた方がみなさんの声を反映しやすいが、ただ、費用面ではどうなのか。今回、定数を18にしたのは、赤穂市と同じぐらいの規模の人口4万〜6万人の自治体平均が18・3人だったため。これ以上は下げられない」
・藤本(ー)「日本では少子高齢化が進み、税収は段々と心細くなっている。増やすべきか、減らすべきか、これから先、考えていかなければならない」
・汐江(○)「市民のみなさんが、議員を減らせ、給料も減らせ、と言っているのは、議員が仕事をしているか、していないかの問題だ。議員がしっかり仕事をしなければ、永遠に解決しない問題だと自覚している」
◆第5問「備前市、上郡町との定住自立圏構想は今後も続けるべきだ」
○=釣、藤本、土遠、家入、前川、竹内、藤友
×=小路、川本、越智、小林
ー=汐江、瓢
・汐江(ー)「むしろ、相生、上郡、佐用との連携で広域行政を進めるべきだ。そうすることによって、高取峠のトンネル化、千種川の河川改修などがスムーズに前進すると思う」
・藤本(○)「私は住まいが西部。西部に住んでいると、車の出入りが段々と赤穂へ、赤穂へと増えているように感じる。赤穂のまちが活性化している」
・土遠(○)「観光を中心に考えれば、お互いのネットワークが築ける。国の補助金ももっと活用すべき」
・藤友(○)「賛否両論あるが、観光商工の面では現時点では推進していくべきと考えている。御津から相生、赤穂、備前、和気、美作と巡る周遊型の観光など広域連携的な観光を進めるべきだ」
・川本(×)「周辺市を半人前扱いにして、中心市に都市機能を集中させればよい、というのが定住自立圏構想。自治体の広域化を進めて、やがては都道府県を廃止し、道州制を導入するといった大きな狙いがある。自治体を住民から遠ざけるものだ」
◆第6問「赤穂市の公共施設の利用時間を長くするべきだ」
○=汐江、土遠、前川、川本、越智、小林
×=家入、竹内、小路
ー=釣、藤本、瓢、藤友
・小林(○)「公民館、地区体育館は21時30分まで、文化会館は22時まで、というのは妥当な設定。延長が必要と考えるならば、例えば図書館は金曜日以外は18時までで、働いている人にとっては使いづらい」
・土遠(○)「図書館は今の時間帯では、子ども、特に高校生がクラブ活動の後に利用するにはあまりにも短い。もう少し伸ばすべき」
◆第7問「赤穂市は近隣都市に比べて住みやすいと思う」
○=釣、汐江、藤本、土遠、家入、前川、竹内、小路、藤友
×=なし
ー=瓢、川本、越智、小林
・釣(○)「私の知人は姫路から観光に来て、赤穂のまちが気に入って移住した。赤穂に定住することを決めて土地を購入したアメリカの友人もいる。私も赤穂に生まれ育ってよかったと思っている」
・瓢(ー)「自分の生まれ育ったまちが一番住みよいもの。このような公の場で他都市と比べることが設問としてどうかと思うが、僕の学生時代、社会人、議員としての経験からは、人口がこれぐらいのほかの都市と比べると、赤穂ほど住みやすい都市はないと思う」
・竹内(○)「私は佐用で生まれ、結婚して6つの自治体を経験した。赤穂は2つの大きな医療機関があり、大きなスーパーもある。何よりも顔の見える自治体。近隣では一番住みやすいまちだと思っている」
・川本(ー)「中心部にはスーパーも医療機関もあり、住みやすい。一方、周辺部を見ると買い物に行くのも大変だという声がたくさんあり、そういう意味では住みにくいところもある。市内循環バスの充実が求められている」
【第2部・3分間スピーチ】※発言順
▽釣昭彦氏(61)無現
「議会人となったときから、市民から多くの陳情が寄せられた。2期8年で、駅前通りの地下道閉鎖、城西地区の歩車分離式信号の設置などを実現できた。運営経費が毎年4000万円から5000万円の赤字となっている養護老人ホームつつじ荘の民設民営化も実現することになった。税金の使途をチェックする人間として、提言したことは間違いなかったと思っている」
▽藤友俊男氏(62)無元
「19年間放置されてきた加里屋川改修工事について、加里屋川整備連絡協議会の副会長として早期着手を訴えてきた結果、工事再開にこぎつけた。国道250号線から木津までの上流3キロについても早期着手を訴えていきたい。老朽化した保育所と幼稚園の修繕や建て替え、中心市街地の活性化、行財政改革に取り組む。削減すべきもの、投資すべきものを精査検討し、目配り、気配り、心配りの実感できる赤穂市政を目指して邁進したい」
▽竹内友江氏(64)無現
「初当選したときの公約だった『ゆらのすけ』が走り出したときは、市民への公約を一つ実行できたと胸をなで下ろした。これから地方と国の政治家は山の保全に取り組むべき。放置されて荒れ放題になっている山は怒っている。山の恋人である海が泣いている。仲人の川は荒れている。日本は7割が山。山の保全に取り組まないと次の世代に負の財産を残すことになり、私たちの飲む水さえも危険になる時代が来ると思う」
▽土遠孝昌氏(54)無新
「“夢と希望のある住みよい町赤穂”を目指したいと思い、立ち上がった。大好きなふるさと赤穂に対する思いは誰にも負けるつもりはない。少子高齢化が進む中、また、雇用不安がなかなか収まらない中ではあるが、赤穂のため、未来の子どもたちのために頑張る。モットーは『小さなことからコツコツやること』。市民目線で住みよい町赤穂を目指す。市民の声を反映する。すぐにやる。最後までやる。最後までぶれない。」
▽家入時治氏(58)無現
「8年間、毎月活動報告を2600枚くらい配布してきた。議員が何をやっているのか少しでもわかっていただく、投票率を上げるためにやってきた。市長を決めるとか、衆議院議員の一人を決めるということであれば、一人に割り当てられる時間もたくさんあって、この会をやる意義はあると思うが、私は今でも市議会議員選挙にはふさわしくないと思っている。私の声を聴きたいというのであれば、ぜひ個人演説会を聴いてください」
▽越智康介氏(55)共新
「小さな時から政治に興味を持っていた。有年、坂越など通院や買い物のたびに不便を強いられている。『ゆらのすけ』のコース増、デマンドタクシー導入など早急にすべき。鳥獣被害、雨が降ったら土砂崩れや出入りが出来ないくらい水害に遭うところも多々ある。誰もが安心して暮らせる赤穂を作る。街の中心が活気を取り戻す術を商工会、商売人のみなさんの協力を得てともにやっていきたい」
▽小林篤二氏(61)共現
「企業誘致はこの時期難しい。ならば、地元の仕事おこし、雇用確保を市の仕事と位置付けてしっかりやるべきだ。私が提案した中で住宅リフォーム助成制度がある。800万円の助成で1億2000万円の経済効果を生んだ。今提案しているのは、中小企業振興条例の制定と、それに伴う活性化ビジョン。いわゆる『お金が地域で回る』システムを作る。赤穂は自然に恵まれ、観光名所もあり、可能性は無限。提案して行動する議員として頑張る」
▽小路克洋氏(63)無元
「この4年間、一市民の立場で多くの方々と話をする機会に恵まれた。要約すると『赤穂の議会はたるんどる』『チェック機関でなくて追認機関』と4年前までそこに身を置いた人間としては、大変耳の痛い話ばかりだった。この市民の厳しい批判を解消するには議会の在り方を変えるより道はない。『議会が変われば市政も変わる』。議会と市民が一体となった市民参画型の市議会を目指す」
▽前川弘文氏(51)公現
「“くらしの身近な相談役”として市民の相談や要望を受ける活動を継続している。がん検診の無料クーポン拡充、ヒブワクチン無料接種、肺炎球菌ワクチンの公費助成に取り組んだ。今後は胃がん対策の導入も進めたい。高齢者標準の社会構造へとシフトする『シルバー・ニューディール政策』、いじめ問題には『心のスキルアップ教育』の導入を推進する。8年間の経験を活かし、愛する赤穂の発展、安全安心な赤穂を目指して真剣に取り組んでいく」
▽瓢敏雄氏(55)無現
「政治の大切な役目は、税金として納付されてお預かりしたみなさんのお金を、どのように再配分するかを考えることに尽きる。公平に適正に使われているか、今しなければならないことなのか、見方を変えていろいろな方向から議論するところが議会だ。政治は信頼。みなさんに認めていただけるよう、努力することを誓う」
▽川本孝明氏(59)共現
「市民のみなさんのくらし、福祉第一の市政を活動の原点として頑張ってきた。4年前にみなさんに約束した国民健康保険税の一世帯1万円の引き下げ、中3までの医療費無料化を実現できた。議会改革では一般質問の一問一答制の導入、議案に対する賛否の公開を実現できた。来年度からは委員会議事録の公開、本会議のインターネット中継も始まる。これからも市民のみなさんから信頼される議会、身近に感じてもらえる議会に全力で取り組む」
▽汐江史朗氏(66)無現
「これまでの経験と人脈を活かして取り組んできた。相生からとなっていた有年、坂越の郵便配達を赤穂からにした。市制60周年に伴い、NHK巡回ラジオ体操を誘致し、赤穂を全国に発信した。昨年は高取峠トンネル化推進のための看板を提案し、関係者の尽力で設置できた。市政報告を4年間で7回、『汐江史朗かわら版』を4年間で11回発信した。今後も市政報告を開催し、市民の声を市政に届ける取り組みを考えている」
▽藤本敏弘氏(67)無現
「ちょうど一年前に議長として定数問題を提案した。批判もあったが、みなさんの賛同を受けて多数決で定数2名減の18名とさせていただいた。行政にとってのこれからの課題は、いかに市行政を民間に委託できるかということではないか。民間委託によって赤穂市の活性化の一つになるのではないか」
【不参加者の欠席理由】※50音順
▼有田光一氏「ー欠席理由の記載なしー」
▼奥藤隆裕氏「青年会議所様の理念には深く共感致しますが、今回は私と方法論が違うと思い、出席を辞退させていただきます」
▼木下守氏「日程がとれなくて申し訳ありません」
▼重松英二氏「風邪が完治していなく、また、選挙で忙しいので欠席致します」
▼田端智孝氏「日程調整不可」
▼永安弘氏「日程が不都合なため」
▼松原宏氏「ー欠席理由の記載なしー」
▼山田昌弘氏「急に出席しなければならない行事と重なり、やむなく出席できなくなりました」
▼山野崇氏「街頭でしっかり市民のみなさんに届けてまいります」
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掲載紙面(PDF):
2013年3月30日(2032号) 1面 (9,243,537byte)
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コメント
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投稿:赤穂を語る会 2013年03月26日現職にあぐらかいてると足元さらわれてしまうで〜
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投稿:自覚の問題 2013年03月25日万病のもとやしお大事にw
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投稿:一本いっとく? 2013年03月25日0 0
投稿:一市民 2013年03月25日0 0
投稿:こんた 2013年03月25日0 0
投稿:一市民 2013年03月25日0 0
投稿:赤穂民報 2013年03月25日0 0
投稿:にゃんた 2013年03月24日0 0
投稿:百式 2013年03月24日赤穂の中心部ばかりが生活環境が良くなっても過疎地のものは生活環境が悪くとても住みにくいのです。
やはり自治会の後ろ盾の方も必要です。
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投稿:私の考えは 2013年03月24日この赤穂市全般を思っている視野の広い候補者に投票したいです
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投稿:私は・・・ 2013年03月24日0 0
投稿:有能な人 2013年03月24日0 0
投稿:一有権者 2013年03月24日0 0
投稿:一般常識 2013年03月24日0 0
投稿:赤穂を語る会 2013年03月24日コメントを書く