討ち入りは「武士の一分」
2014年03月21日
元禄赤穂事件について講演した山本博文・東京大学史料編纂所教授
日本近世史専攻の山本教授は『「忠臣蔵」の決算書』『赤穂事件と四十六士』など著書多数。史料を基にした歴史考証に定評があり、主催の赤穂義士会が講師に招いた。
講演では、浅野内匠頭が刃傷に及んだ理由について古文書の記述を基に、「老中たちの前で吉良上野介から武士道が立たなくなるような恥辱を与えられた、というのが本当のところでは」と推定。攻撃の意思を示してから切りつけている点に着目し、「発作的に刀を抜いたのではなく、考えた上での行動だった」と乱心説を否定した。
また、大石内蔵助や堀部安兵衛ら赤穂浪士が残した書状を現代語訳しながら、当時の武士がいかに「面目」を重視していたかを解説。四十七士の討ち入りについて、「単なる復讐ではなく、武士の一分を果たすための義務としての行動だったのだろう」とまとめた。
加古川市から来場した男性(65)は「史料を示しながらの講演で説得力があった。今までとは違う角度で忠臣蔵を楽しめた」と好評だった。
<前の記事 |
[ 文化・歴史 ]
「写壇・あすなろ」がミニ写真展 [ 文化・歴史 ] 2021年09月25日23日から「白いチョークの会」展 [ 文化・歴史 ] 2021年09月22日「黄谷の土」で雲火焼 生誕200年展へ制作進む [ 文化・歴史 ] 2021年09月11日西播磨ふるさと写真展で知事賞 [ 文化・歴史 ] 2021年09月03日築城360年など記念「まるごと赤穂城博」 [ 文化・歴史 ] 2021年08月29日中央義士会が理事長を解任 [ 文化・歴史 ] 2021年08月28日人間国宝の大倉源次郎さんら奉納演奏 [ 文化・歴史 ] 2021年08月24日歴史発見講座「五輪と兵庫県」 [ 文化・歴史 ] 2021年08月22日歴史研究講座「赤穂城下町のなりたち」 ル・ポン音楽祭「中止」 別方法を検討 [ 文化・歴史 ] 2021年08月18日「故郷で映画撮りたい」赤穂出身学生が支援呼び掛け [ 文化・歴史 ] 2021年08月18日古代人の知恵感じたかご作り体験 赤穂市美術展 募集要項を発表 合唱曲「赤穂の子たちへ」地元で初披露 [ 文化・歴史 ] 2021年07月29日芝居づくり体験ワークショップ参加者募集
コメントを書く