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70年ぶり、義士偲ぶ「乙女」の歌声

 2014年04月13日 
思い出深い「義烈行」を斉唱する旧赤穂高等女学校の卒業生たち
 旧制赤穂高等女学校で今から約70年前に歌われていた元禄赤穂事件の叙事詩歌「義烈行」(松井利男作詞、北原雄一作曲)を当時女学生だった卒業生たちが13日、上仮屋の赤穂大石神社で奉納合唱。学生時代を懐かしみながら義士の遺徳を偲んだ。
 「義烈行」は同校の教諭が作詞作曲。歌詞は28番まであり、刃傷事件や城明け渡しの場面など大石内蔵助が赤穂を旅立つまでを連綿と歌う。戦後はGHQの言論統制で封印されたが、卒業生の何人かが歌詞の冊子や楽譜を保管していることが昨年判明。19回生の船曳和子さん(85)=中広=らが同級生や先輩に呼び掛け、「春の義士祭」に合わせて同神社で合唱することになった。
 17〜19回生10人が参加した。歌唱指導した声楽家の小川真澄さん=農神町=や主旨に賛同した御崎高齢者大学コーラス部の有志など約20人も加わり、全員が清楚な白いブラウス姿で拝殿前に整列。清水紀代さん=中浜町=の電子ピアノの伴奏で哀愁を帯びたメロディーを斉唱した。
 「同級生の顔を思い出しました。長生きさせていただいてよかった」と18回生の阿武登喜子さん(86)=御崎=。参加者中最年長の寺田祐子さん(87)=加里屋=は「歌詞を忘れていなかった。涙が出た」と感激していた。
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【関連記事】70年前の幻の名曲「義烈行」


掲載紙面(PDF):
2014年4月19日(2084号) 1面 (9,046,838byte)
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