有罪、それとも無罪?意見分かれた模擬裁判
2008年01月11日
活発に意見が交わされた模擬評議
赤穂、相生などの市会議員有志が企画。制度内容を説明するビデオを上映した後、神戸地裁姫路支部の現職裁判官と職員らが模擬裁判を実演し、来場者の中から募った6人が裁判員役を務めた。
裁判は「白っぽい服の男が78歳の老女を突き飛ばして転倒させ、現金5万5000円の入った封筒を巾着袋ごと盗んだ」という強盗致傷事件を想定で行なわれた。起訴状朗読、冒頭陳述、証拠調べなど実際の刑事裁判と同じ流れで進行。「被告人が犯人に間違いない」とする検察に対し、弁護人は「被告人が犯人とするには合理的な疑いが残る」と「無罪」を主張した。
裁判員らが有罪か無罪かを議論する評議では、証拠の確実性が争点に。「90%は被告が犯人だと思うが、決め手がない」「疑わしきは罰せず」「警察の捜査が甘く、不明確」などと6人の“裁判員”全員が「無罪」を主張したのに対し、裁判長は「被告の弁解は合理的でなく、信用できない。証拠と動機もあり、有罪」と意見が分かれた。
裁判員役を務めた相生市の主婦荻人美さんは「本職と私たち素人との間には随分考え方にずれがあるのだなと感じた」と感想。「人を裁くのは怖い。でも、裁判員に選ばれたら国民の義務として引き受けます」と話していた。
裁判員制度は、裁判に国民の視点、感覚を反映させることなどを目的に平成21年5月までに導入。地方裁判所で行う殺人、強盗致死傷などの刑事裁判について、国民から選ばれた6人の裁判員が3人の裁判官と一緒に審理し、判決宣告までを担う。同支部によると、同制度の対象になる事件は年間約40件程度が見込まれるといい、「今後も国民のみなさんとともに制度を育んでいきたい」としている。
同支部は1月19日(土)にも「イーグレひめじ」(姫路市本町)で「裁判員制度フォーラム」を午後1時半から開催し、模擬裁判を行う。参加無料で先着120人を募集。同支部庶務課(Tel079・223・2721)で受け付けている。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2008年1月12日(1774号) 4面 (9,171,542byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
1日から共同募金スタート [ 社会 ] 2010年09月25日大避神社に大提灯を奉献 [ 街ネタ ] 2010年09月24日子ども手当、“満額”期限迫る [ 社会 ] 2010年09月22日手作りキーホルダーで安全運転呼びかけ [ 社会 ] 2010年09月21日「地域の農地守りたい−」意地の挑戦 [ 社会 ] 2010年09月18日市老人クラブ連に活動賞 21日から秋の交通安全運動 「古代」と「未来」隣り合わせ 赤穂でもサル出没 [ 街ネタ ] 2010年09月15日タツノオトシゴ? アヒル? 珍ジャガ発見 [ 街ネタ ] 2010年09月15日義士娘が歯科学生研究で日本一 [ 社会 ] 2010年09月11日段ボール箱で生ごみ処理 [ 街ネタ ] 2010年09月10日映画人の卵、赤穂で初メガホン 4年に一度の櫂伝馬へ縄ない ビル解体の石綿除去を住民説明 [ 社会 ] 2010年09月07日
コメントを書く