空き店舗を貸スペースに再利用
2016年11月19日
空き家を再利用して「古民家コミュニティスペースtunagu」を開設した岩崎由美子さん
地域の子どもに食事を通して居場所を提供する「子ども食堂」にも活用する予定で、オーナーの岩崎由美子さん(51)=中浜町=は「人と人がつながる場になれば」と期待を込めて準備を進めている。
名称は「古民家コミュニティスペースtunagu(つなぐ)」。「善意の駐車場」から北へ徒歩1分にある昭和8年に登記された木造2階建てで、かつて印鑑店だった。かねてから「まちなかで、人が集まれる場所を作りたい」と考えていた岩崎さんが土地と建物を購入。「落ち着きのあるたたずまいを活かしたい」と外観も内装もほぼそのままでレンタルスペースとして11月から貸し出しを始めた。
間取りは3畳〜4畳半の和室が3部屋と台所、トイレ、中庭など。利用時間は朝(午前9時〜正午)、昼(正午〜午後6時)、夜(午後6時〜午前0時)の3区分で各時間帯1回500円(商用は1000円、冬季は1・5倍)で貸し出す。
オープン後、口コミで広まり予約がボチボチと入っているという。ママ友同士の女子会で使った人たちからは「リラックスできる雰囲気で話が弾んだ」と好評。「ワンデーショップやフリーマーケットの会場に使わせてほしい」という問い合わせもあるという。
コミュニティスペースを設けた大きな目的の一つが「子ども食堂」を開設するためだ。さまざまな家庭の事情で満足な食事をとれていない子どもたちに食事や団らんを提供するボランティア活動で、行政による支援が行き届かない子どもたちを救う取り組みとして全国各地で広まりつつある。
「知られていないだけで、『子ども食堂』を必要としている子どもたちは赤穂にもいるのでは」と岩崎さん。「実際に活動を始めれば、こうした問題に関心を持つ人たちが集まる拠点にもなる」と話す。
「子ども食堂」は市内母親クラブの赤穂市地域活動連絡協議会がボランティアを募って来年3月までに始める予定。それまでに人材と食材、食器類やテーブルなどの備品を調達しようと岩崎さんは張り切っている。
そんな中、理念に賛同した人たちが石油ストーブや座布団カバーなどを寄贈してくれた。余分に作った野菜や自宅にある乾物や缶詰の提供を申し出てくれた人もある。岩崎さんは「たくさんの方々が助けてくれたり、協力してくれたりして、私自身が一番『人のつながり』のありがたさを実感しています。手探りなことが多いですが、あせらず気長に取り組んでいきたい」と話している。
利用申し込みはホームページ(http://tunagu-ako.jp)から。問い合わせはTel070・6547・1886。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2016年11月19日(2207号) 1面 (12,274,224byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
「人には尽くせ」母の教え守り人命救助 [ 社会 ] 2023年02月19日「テロ行為でガス爆発」市役所で対応訓練 [ 社会 ] 2023年02月15日県議選説明会 現職の長岡氏陣営のみ出席 [ 社会 ] 2023年02月14日救急搬送困難事案が前年1・6倍 コロナ禍影響 [ 社会 ] 2023年02月11日空き巣など窃盗犯増加 2022年赤穂署管内 「安全確保を第一に」赤穂駅で不審者対応訓練 [ 社会 ] 2023年02月07日「渚の再生」「塩サウナ」…海浜公園活性化へ要望提案 [ 社会 ] 2023年02月05日ろう者も聴者も一緒におしゃべり「手話カフェ」 [ 社会 ] 2023年02月04日市庁舎南側玄関にスロープ 身障者用駐車区画も増設 [ 社会 ] 2023年02月04日2自治会に防犯カメラ寄贈 ロータリーク [ ボランティア ] 2023年02月03日5万年ぶり地球最接近の「ZTF彗星」 [ 社会 ] 2023年01月31日姫路から赤穂まで8時間半 JR遅延 乗客が体験談 [ 社会 ] 2023年01月26日特殊詐欺など被害防止へ市と警察が協定 [ 社会 ] 2023年01月26日降雪で鉄道、道路に影響 高取峠は25日午前9時45分に規制解除 [ 社会 ] 2023年01月25日寒波到来前に凍結防止剤を散布 [ 社会 ] 2023年01月24日
コメントを書く