随想100本 米寿の健筆に脱帽
2018年03月27日
佐方直陽さん
佐方さんは「個人的な意見、思いを書き綴ったものであるから、年寄りの戯言として読んでいただければ」としているが、平易な言葉でつづった文章の随所に、よりよい人生を送るための教訓が織り込まれている。
佐方さんは昨年8月、自身の講演記録集を『温故録』と題して刊行。「最後の仕事を終えたつもり」と達成感を得た一方、「何かしていないと気が落ち着かない」とエッセイを100本書き上げることを新たな目標に掲げた。
1本目の「老いては子に従え」を書いたのが8月30日。その後もほぼ一日一本のペースで執筆し、ちょうど4カ月後の12月30日に100本目となる「除夜の鐘」を擱筆した。
取り上げたテーマは長年関わってきた教育に関連するものをはじめ天皇陛下の退位に北朝鮮ミサイル問題、大谷翔平選手の大リーグ移籍など広範。坂越小学校の校歌、アース製薬創業者の木村秀蔵といった郷土史にスポットを当てたものもあり興味深い。
佐方さんは「自分で『こうしよう』と決めたことは粘り強くとことんやり遂げる」ことを心掛けてきたという。一昨年末から入退院を繰り返すなど体調への不安がある中、信条を貫いた健筆ぶりには脱帽するほかない。
A4判126ページ。希望者に一部1000円で頒布している。問い合わせはTel48・7122(高瀬舟)。
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掲載紙面(PDF):
2018年3月31日(2272号) 3面 (13,077,582byte)
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